「僕は勝つために選ばれた」場を支配する天才・堀慎吾
3名でファイナルシリーズを戦っていったサクラナイツだが、さらにシーズン通して好調だった堀が、ラスト4試合を残すタイミングで脚を骨折するというアクシデントに見舞われる。しかし医師の承諾をとりつけ、骨折の翌日も登板する根性を見せ、最終試合を2着で決めてチーム優勝の立役者となった。優勝を決めた瞬間も大きく表情を変えることはなかった堀だが「試合中はアドレナリンが出てるからか全然痛くないんですけど、試合が終わると急激に痛くなるんです」と裏話を明かした。
2シーズン目からの追加加入メンバーである堀は「内川さんや岡田さんが(チームに)選ばれたのと、僕が選ばれた理由は違う。僕は勝つために選ばれた」と自ら語る。そんな彼は昨年ファイナルシリーズ中に調子を落とし、チームが準優勝に終わったことに責任を感じていたという。「昨年は最後の3試合、全部内川さんが連闘しないといけない状況にしてしまって、申し訳なかった。1戦でも自分が打てていたら結果が違ったかも…とずっと思っていたので、今年はとにかくファイナルシリーズ通して好調を保ちたかった」(堀)
そんな堀について、メンバーたちは「麻雀の緻密さと、理路整然とした考え方がすごい。僕も非常に影響を受けて、それでブレてしまった時期もありましたが、今は安定して考えを取り入れさせてもらっています」(内川)「天才だと思う。客観的に見て強いと思わせる魅力のある麻雀。ゲームの場を支配できる数少ない選手」(森井監督)「麻雀以外何もできない人ですが、麻雀は信頼しています」(岡田)と絶賛。一方で監督や岡田からは「実生活ではポンコツ」とのコメントもあり、ファンからはそのギャップが愛されているのだろう。
追加メンバーとして、成績を出すために加入するというのはプレッシャーも大きいのではないだろうか。堀にメンタル面での安定を保つ工夫について尋ねた。「僕は元々あんまり緊張しないタイプなんですよね。それに、本当に自分の麻雀に自信があれば、メンタル面の影響ってあまりないと思ってます。なぜこの選択をするのかが自分で説明できれば、本番も自信をもってプレイできる。日々の努力を怠らないこと」(堀)