桜井「感情が揺り動かされすぎて大変」
作曲・音楽監督の宮川氏は、本作のオファーを受けたとき、ミュージカル映画「オズの魔法使い」の楽曲「虹の彼方に」が浸透しすぎていることから、ためらいもあったという。しかし「アニーやピーターパンのように、日本で毎年上演され続ける不朽の名作というのを、僕はまだ作れていないから。他の人が引き受けたらそれはそれで悔しいので(笑)」と引き受けた理由を語り、「曲を作りながら、自分の中のライオンやかかしやドロシーが反応する。すごくやりがいのある仕事です。仕事じゃないね、人生の総括だ」と身振り手振りを交えて熱弁した。
既に宮川氏の楽曲を受け取っているという桜井は「びっくりしました、難しすぎて…1曲の中にものすごいストーリーが詰め込まれていて、リズムもどんどん変わっていくし、正直『振り回された!』という感じです。歌っている中で感情が揺り動かされすぎて大変ですけど、やりがいもあるし、これが形になったらすごい感動が生まれるんだろうなと思うので、全力で頑張ります!」と気合を入れた。
蒼井は「自分の中に流れる脈拍、心臓の音だとか、ひとつひとつの感情がリズムや音楽となって皆さんの耳に目に届くんだと考えたときに、自分の心を開かないと、宮川さんの手掛ける楽曲に絶対ついていけないんだなと感じました。純粋な気持ちで挑みたいなと思います。からっぽの心で、いろんなものを吸収できるようにしておきたい」と決意を見せ、鈴木は「自分から生まれてくる感情も大切にしつつ、音が誘って導き出してくれる僕の感情というものにすごく好奇心がわきました」と期待を膨らませた。
鈴木「このカンパニーなら斜め上を見ながら作っていけそう」
どんな稽古場にしていきたいかと問われた桜井は「ひとりでも多くの方に見ていただける作品になるように、皆で総力を注いで頑張って作り上げていきたい」と座長として力強く語り、蒼井は「玲香さん…姫が頼もしいことを言ってくださったので、最後までついていきます!(笑)僕自身もミュージカルに関してはそこまで多く出ているわけではありませんので、勉強という意味でも、考えること・心から素直に感じること・勇気を出すことを絶やさずにいきたい」と受けた。鈴木も「物事を真剣に作っていくと、煮詰まって斜め下を向いてしまうことがあるんですけど、このカンパニーならずっと斜め上を見ながら作っていけそうだなと、あったかい気持ちになりました」と信頼を見せた。