推し活隆盛の背景にあるのは、SNSの発達と社会の成熟
近年急速に盛り上がりを見せる「推し活」。だが光があるところには必ず影があるように、人々の間で推し活が隆盛するのは、コロナ禍や世界の政情をはじめとした不安の反動という面もあるのだろうか。この疑問を3人にぶつけてみた。
「それよりもむしろ、SNSの発達ではないでしょうか。おそらく推し活という名前が付くより前から、同じような活動をしていた方は一定数いたと思うんですが、それぞれが個々で活動していてつながる方法がなかった。SNSで誰でも発信できるようになって、仲間の存在を知れたり、推しの活動に触れられたりと、すごく推し活がしやすい時代になっていると思います」(石塚CP)
「SNSの発達と、あとは社会がお互いを認め合うように成熟してきて、色々な推し方が許容されるようになったことが大きいのでは。主観ですが、昔は『〇〇オタク』としてややネガティブにとらえられていたのが『〇〇推し』と呼ばれるようになって、ライトに多様性が認められやすくなり、皆が言いやすくなったのではないかと感じています」(井上D)
「本当にそう思います。僕自身、中学生の頃はアニメが好きなことを大っぴらに言えなくて、数人の友達とクラスの隅でひっそり話していました。でもこの『#教えて推しライフ』チームに入って、初めてちゃんと周りの人にアニメが好きだと言えた。良い時代になったなと実感します」(矢部D)
「#教えて推しライフ」のスローガンは「みんな違ってみんないい」。皆がそれぞれに推しを持ち、多様な「好き」を自由に発信できる推し活の理想形を象徴しているといえよう。7月20日(水)、21日(木)の「あさイチ」では、初めて“人”ではなく“作品”を切り口とした「日本のドラマ」推し回が放送される。また新たな推し活の形に触れられるのが楽しみだ。