桜田は、同作が初めての連続テレビ小説への参加。大森演じるのちの賢三に通じる穏やかな雰囲気で、若き日の賢三を演じた。民謡歌手を目指していた賢三が三線(サンシン)を教える場面もあったため、桜田も三線の指導を受け、練習を積んで撮影に臨んだという。
優子の若い頃を演じた優希は、同作が3度目の連続テレビ小説出演。初出演は「あまちゃん」(2013年)で、アイドルグループ“GMT47”の宮城県出身メンバー、「宮城と言えば~?(ずんだ~!)美味しいお米と~?(ずんだ~!)」の掛け声を持つ“小野寺ちゃん”こと小野寺薫子を演じた。
2作目の“朝ドラ”は「マッサン」(2015年)。政春(玉山鉄二)・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)夫婦の養女・エマを演じた。父・政春の工場で働く青年・一馬(堀井新太)と恋をし、一馬の戦死によってつらい別れを経験したエマ。放送時には、一馬の戦死を知り泣き崩れるエマにもらい泣きする視聴者が続出した。
初登場で検索ランキング入り
そして今回、3度目の“朝ドラ”出演となった優希。若い頃の優子がたおやかに琉球舞踊を踊るシーンや、戦争中、那覇空襲で両親とはぐれて山の中をさまよい、弟とともにアメリカ兵に発見されるシーン、捕虜収容所で賢三と再会するシーンを演じた。
大きな瞳に喜びや悲しみ、絶望の感情をたたえて優子を演じた優希は、回想シーンながら堂々の存在感。優希望が初登場した第73回が放送されると、視聴者からも「雰囲気が仲間由紀恵さんとそっくり!」の声が続々。放送直後にはYahoo!検索ランキングでトップ10圏内に浮上するなど、大きな注目を集めた。
連続テレビ小説でヒロイン母の若き日を演じ注目を集めたケースと言えば、「あまちゃん」の有村架純が浮かぶ。その「あまちゃん」で14歳にして連続テレビ小説デビューを飾った優希も、今や23歳。9年の時を経て「ちむどんどん」で新たな顔を見せてくれた彼女の今後に大いに期待したい。
(文=ザテレビジョンドラマ部)