自分も作詞をやってみたいなって強く思うようになりました
──一方で“罪と林檎”や“初雪”は逆のベクトルで、自分に語りかける感じがありますね。
それは、ほんとにその通りです。特に“初雪”に関しては、松坂(康司)さんという作曲家の方が、わたしに会った印象から、作詞と作曲まですべてわたしのイメージで作ってくださった曲なんです。なので、たぶん松坂さんにもわたしの根の部分が見えていたんだと思います。この曲に関しては、世界観にのめり込む部分とは一切なくて、松坂さんに心の中を見透かされたような気持ちになる曲でした。ちょっと恥ずかしいかったですね(笑)。やっぱり暗い部分って、会った人には伝わっちゃうのかなと思いました。「会ってみると意外と静かなんだね」「もうちょっと明るい子だと思ってた」「うるさい子だと思ってた」と言われることも多いので。
──確かにそれは今日思いました(笑)。
そうなんです(笑)。だから、自分でも勝手に演じちゃう部分があるんでしょうね。夜道雪の「どうもー!」みたいな感じを。でも、こういう一面もあるんだよということを、“初雪”でみんなに知っていただけるのであれば、すごく嬉しいです。もちろん、元気な部分を無理してやっているわけではないんですよ。でも、撮り終わったあとに「はあ、疲れたぁ……」ってなっちゃったりします。
──人前に立つ自分は、そうでなければならない。
そうです。お化粧してるみたいな、そういう感じです。
──音楽活動を始める前と今とで、自分自身の内面に何か変化した、成長したと実感する部分はありますか? 逆に、変わらないな、と思った部分でもいいですけど。
もともと文章を書くのがすごく好きなんです。言葉を考える、読む、見ることが好きで。音楽を聴く時の楽しみも、歌詞を詩みたいな感じで読むことが多いです。自分の曲としてみても、言葉が好きだな、と思ったのは変わらない部分です。変わった部分は、自分が音楽活動なんて、と思っていたけど、自分も作詞をやってみたいなって強く思うようになりました。歌詞の世界観を創ることをやってみたいですね。
──『初雪 First Love』という最初のミニアルバムは、夜道さんにとって今後どういう存在になっていくと思いますか。
おそらくですけど、ちょっとこっぱずかしくなるような感じになると思ってます。それは、もちろんいい意味で、です。いろんな作品に出させていただいたり、昔出た雑誌を見ると、「もっとこうできたのに!」ってすごく思うんですよ。その時は全力でかわいく見せよう、よく見せようと思っていろんなことをやっているんですけど、どれを見ても今は「くやしい!」という気持ちになります。でも、それってすごくいいことだと思っていて。日々成長しているから、過去のものを見るとくやしくなるのかなって思うんです。『初雪 First Love』も、今聴くと全部素敵だと自分では思いますけど、5年、10年、15年経っていくことで、もっと成長したいなと思っているので、それにつれてちょっと恥ずかしくなってしまうのかな、と思ってます(笑)。
◆取材・文=清水大輔
◆写真=GENKI(IIZUMI OFFICE)
◆ヘアメイク=佐藤明花音(ごほうび)
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夜道雪 プロフィール
1999年11月21日生まれ(22歳)
北海道出身
声優、YouTuber、モデル、コスプレイヤーとして活動。声優としての代表作に、TVアニメ『スーパーカブ』『女神寮の寮母くん。』など。バイクの愛好家であり、バイク専門媒体で連載も執筆している。