思いがけず“キャスティング協力” に
――吹替えだけでなく、キャスティング協力をすることになったのはなぜでしょう?
どの役をやりたいか聞いていただいて、僕はなんでもいいですとは思ったのですが、できればメインの役、スティーブのチャールズか、マーティンのオリバーをやりたいなと。
これまでスティーブの吹替えは、僕の師匠で、大尊敬している先輩、羽佐間道夫さんが一番多くやられていて、羽佐間さんのスティーブがとにかく大好きなんです。羽佐間さんの年齢(※当記事配信時88歳)を考えると受けて下さらないかもしれないとよぎりましたが、羽佐間さんがOKしてくださったら、僕が相棒のマーティンをやりたいと思いました。
そんなことを考えて、ディズニーさんから話がいく前に、僕の方でも根回しで、羽佐間さんにこの作品面白いんですよ、やってくださいよと言い続けていたら、なんとOKしてくださいました。
そうなったら、吹替えでこの作品の面白さを十分に味わってもらうために、ほかの配役も提案だけさせていただいてよろしいですかと、ディズニーさんに他の声優についても僕なりの希望を伝えさせていただいたんです。
――なるほど。思いがけずキャスティングに協力することに。
そうなんです。でも、僕はこんなことを言ったのは初めてなんです。ディズニーさんとは、これまで色々な作品でお付き合いをさせていただいたという経緯もあったので、言ってみようかなと。
いち声優ですから、キャスティングに口を出すとか、そんなことを言っちゃいけないんですけれど“どうしてもこの作品を面白くしたい”と。
やはり吹替えって、とても難しいんです。元の俳優の演技があるわけですから。それを日本語でやる、しかもこれだけ質の高い、最高に面白いセンスのある作品です。
――もう一人の主人公、セレーナ・ゴメスが演じるメイベル役は林原めぐみさんです。
もっとも共演作が多いのですが、主にアニメで、吹替え作品ではほぼ一緒にやったことはありませんでした。
この作品のセレーナを見ていて、かわいらしいようで大人っぽいようで、でもいろんなものを抱えていてという人をできるのは、そうそういないだろうと。
もともとの声質は違うかもしれないけれど、林原さんの演技のすごさは目の当たりにしていたのでピッタリだと思い付きました。
――林原さんやほかの方にも根回しされたのですか?
ええ。正式でもなんでもないけれどとしつつ、羽佐間さんもやってくれるんだよと話したら、やりたい!と。
そして戸田恵子さん、安原義人さん、山路和弘さん…とにかく、自分の尊敬している人、信頼する人を提案して、夢がかなったらいいなと思って。
――見事なキャスティングが実現しましたね。実際に共演されていかがですか?
羽佐間さんは、こうやって絡めたのが嬉しいって言ってくださって、何より、羽佐間さんのすごさと若さとかわいらしさを目の当たりにして大感動しています。
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