「お母ちゃんいっぺん、家帰るわ」「舞はもうちょっと、五島にいてるほうがいいと思う」という母の決心を聞いて、母と離れて暮らすことを悟った舞。「うん…」と受け入れたように見えたが、やっぱり不安。めぐみが大阪に戻る前の夜、隣で眠るめぐみに抱きつき、心細い気持ちを覗かせた。その小さな手を包み込むように握るめぐみ。重なる手を映したカットから、手のぬくもりと2人の愛情が伝わってくる。
そして翌日、フェリー乗り場までめぐみを見送りにいくシーンでは、船着き場まで握っていた手をゆっくり離す場面が印象的に映し出された。名残りを惜しむように、本当は離れたくないという思いをその指先にそっと託すように…。舞の指が一本ずつ、めぐみの手から離れていった。
舞はめぐみとの別れの間、涙を流さなかった。その姿が見えなくなる頃にとうとう我慢していた涙がこぼれ落ち、祥子が「よう頑張ったな」と声をかけると、本当の気持ちを口にした。
「私と一緒にいてたら、お母ちゃん、しんどそうやから。お母ちゃん、私にここに残ってほしいと思ってる。そやから、帰られへん」。“お母ちゃんがしんどくないように”と涙を我慢した舞のけなげさが切なく、愛おしい。そして、そんな舞の肩を「ちゃんと自分の気持ち、言えたばい」と優しくさする祥子の大きな手もあたたかい。
「舞ちゃん、頑張ったね」
こまやかに舞の感情を表現した浅田芭路ちゃんに、視聴者からも「泣けた」の声が続出。「舞ちゃんの気持ちもめぐみさんの気持ちも、すごくよくわかる」「舞ちゃん、頑張ったね」「舞ちゃんがいい子すぎて泣ける」といった声のほか、演じる芭路ちゃんにも「芭路ちゃんの演技を超えた表情にもらい泣きした」など絶賛の声がやまず、Twitterでは放送後「#舞いあがれ」「舞ちゃん」がトレンド入りする反響を呼んだ。
10月10日(月)からは第2週「ばらもん凧、あがれ!」を放送する。祥子と2人で暮らすことになった舞。何をするにも臆病な舞に、祥子はなんでも自分でできるように導いていく。島の人々とも仲良くなっていくが、失敗したり、熱を出すことを気にしながらの生活が続く。