福原遥がヒロインを務める連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第5回が10月7日に放送された。めぐみ(永作博美)の決断を、幼いながらもしっかり受け止めた舞(浅田芭路)。その繊細な演技に、視聴者からも感動の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
「帰ってくれんね」祥子の提案
同作は、1990年代から現代を舞台に、ヒロイン・舞がものづくりの町・東大阪と自然豊かな五島列島でさまざまな人との絆を育みながら夢に向かっていく姿を描く。
ドラマ「心の傷を癒すということ」(2020年)で阪神・淡路大震災後の“心の絆”をていねいに描き注目を集めた脚本家・桑原亮子氏によるオリジナル作品。第1週「お母ちゃんとわたし」では、原因不明の発熱を治すため母・めぐみとともに祖母・祥子(高畑淳子)のもとに身を寄せた小学校3年生の舞の日々が描かれている。
舞を心配するあまり先回りしがちなめぐみと、そんなめぐみに心配をかけまいと素直に従う舞。2人のそんな母娘関係に気づいた祥子が突然、「めぐみ、帰ってくれんね」「舞は、預かるけん」と言い出した。
「舞はお前に遠慮して自分の気持ちば言えんとさ。しばらく舞から離れた方がよか」。祥子にそう言われ初めこそ戸惑っためぐみだが、じっくり悩み、覚悟を決めた。舞を祥子に託し、東大阪へと帰ることを決めたのだった。
「私といてたら、しんどそうやから」
ドラマでは、めぐみの葛藤はもちろん、小学校3年生にして親元を離れて生活することになった舞の葛藤も、ていねいに描かれた。とはいえ、セリフではほとんど語られていない。心の動きを伝えたのは、舞の仕草や表情だ。