藤ヶ谷太輔主演「そして僕は途方に暮れる」場面写真公開 全力疾走するメイキングショットも
藤ヶ谷の演技に心動かされ…三浦監督に変化が
そういったテクニカルな面もさることながら、本作では、三浦監督の変化がいくつか見られたようだ。小西プロデューサーは「終盤のある大事なシーンの撮影のワンテイク目で藤ヶ谷さんが完全に裕一が乗り移ったかのごとく…感情が溢れ出す凄いお芝居をされたんです。それは凄く良かったのですが、そのシーンの狙いとはやや違っていたので、その後、結構な数のテイクを重ねていたことがありました」と話す。
続けて「ですが、後の編集ラッシュで監督はワンテイク目を使って、裕一の感情に寄り添った劇伴までつけていました。私が知る限りでは演出家としての三浦監督は俳優さんのお芝居に引っ張られてシーンの狙いを変えることがこれまでほぼなかったような気がします。少しでも違うなと思うとテイクを重ねながら微調整して完成形に近づけていく。そのあたりの徹底ぶりは凄いものがあります。でも、結果的にそのシーンではワンテイク目を使った。シーンのニュアンスを変える程、藤ヶ谷さんの演技に心を動かされたのだと思いました。その点はすごく印象に残っていますね」と語った。
現場での藤ヶ谷は、人間関係を断って逃げる役柄ということもあり、和気あいあいというよりは、裕一という役に向き合って黙々と芝居に臨んでいた。演出面で監督に追い込まれ、藤ヶ谷自身も敢えて自分を追い込んでいたようにも見えたという。
藤ヶ谷の芝居への思い感じる場面写真&メイキング写真
今回公開されたのは、場面写真2点とメイキング写真1点。場面写真では、ひげ面が印象的な孤独感ただよう姿や、親友のもとに転がり込んだときのようすなど、常に暗い表情をみせる裕一(藤ヶ谷)が映し出されている。また、メイキング写真では、カメラを載せたトラックに向かって全力疾走する藤ヶ谷の姿が。裕一という役柄に真剣に向き合っているさまが感じられる。
ジェイ・ストーム