2001年にSQUARE ENIXの北瀬佳範氏プロデュースで発売された「ファイナルファンタジーX」が、新作歌舞伎として新たに上演。製作発表会見が11月29日に都内で行われ、尾上菊之助、中村獅童、尾上松也、坂東彦三郎、中村梅枝、中村米吉、中村橋之助、吉太朗、そして北瀬氏が登壇した。
「ファイナルファンタジーX」は、大いなる脅威“シン”に立ち向かう少年と少女の切ない物語を描いた人気作。舞台化するにあたり、物語の始まりから終わりまでの名シーンが再現されることに、SNS上で話題を集めている。
松也「すごく光栄」
作品のオファーを受けたことについて、獅童は「お声をかけていただいてうれしかったですね。衣装合わせのときも菊之助さんに立ち会ってもらって、お互いの意見を出し合いながら作らせてもらったのでテンションが上がりました。新しいものを作れる喜びが一番大きい」と既に衣装合わせも済んでいることを明かすと、松也も「すごく光栄でした。袖を通すと高揚感が湧きましたし、リアルに想像できてきて舞台へのボルテージが上がったので、とても楽しみになりました」と笑顔で語った。
一方、キマリを演じる彦三郎は「コスチュームについて再現度が高い」と語りつつ、共演者から爆笑されたことを明かして会場を盛り上げると、ユウナ役の米吉は「ちょっと胸が小さいというご指摘を頂きまして、改良しながらビジュアルの再現度を少しでも原作に近付けるように頑張ります」と笑いを誘った。
吉太朗「ご縁を感じる作品です」
また、最年少の吉太朗から、発売された2001年に生まれたことを明かされ「ご縁を感じる作品です」と語られると、共演者からざわめきが起こる一幕も。ホットパンツで足を出す金髪のリュック役に「こんな格好できるかな」と不安をにじませつつ「人生で一度も髪を染めたことがないので楽しみにしています」と意気込みを語った。
最後に、長時間の公演に合わせてキッチンカーやコラボメニューを用意したことについて獅童は「歌舞伎は本来飲食をしてよかったもの。ゆったり過ごして休憩時間においしい食事をしながらおしゃべりをするのも歌舞伎の醍醐味(だいごみ)だと思います。上映時間も長いですし、アミューズメントパークに遊びにいくような感覚で楽しんでいただけるといいなと思います」と思いを語った。
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