中島裕翔は「非常に真面目でストイックな好青年」
ーー第1回ではある決意をもって大奥入りした貧乏旗本の息子・水野裕之進(中島裕翔)との関係が印象深く描かれましたね。
水野は吉宗が大奥で初めて見初めた男です。ですが、吉宗は自分のことは置いておいて、幕府のこと、国のことをやっていかなければならないと思っているので、自分がどれだけ好きになった男でも諦めることができる。なので、非常に切ないところはありますよね。
ーー水野を演じた中島裕翔さんの印象は?
中島くんは非常に真面目でストイックな好青年、という感じです。スタジオに入る前の過ごし方には皆さん性格が出て、集中して入る人もいれば、そのままの状態で入ってそのまま出来てしまう人もいるし、十人十色なのですが、中島くんはとても真面目なタイプで、シーンの間とかも1人でベンチに座りながら集中していらっしゃるんです。
彼の真面目さは水野の役に非常に活きていますし、水野と中島くんの境目があまりない印象です。吉宗が水野を見初めた理由も、きっと中島くんの中に持っているものだろうと思います。
ーー第1回で印象に残っているシーンを教えてください。
第1話の中では、吉宗が御鈴廊下を歩いて一番最初に大奥に入るシーンが、とても吉宗らしいです。
吉宗は幕府を改革していかなければいけないと思っている人物なので、大奥は果たして本当に必要なのか、幕府にどういった影響を及ぼして、どの程度大切なものなのかを探りに入るのですが、御鈴廊下にはきらびやかでお金を使いまくった綱吉時代の名残もかなり残っているので、そこでの吉宗の反応がとても面白いです。
あとは、乗馬のシーンが収録していてとても楽しかったです。バンカーくん(※)という大河ドラマの常連として有名な馬に乗ったのですが、非常に楽しかったです。(※大河ドラマ「麒麟がくる」[2020年]、「青天を衝け」[2021年]などに出演)