<探偵ロマンス>草刈正雄、“江戸川乱歩の誕生秘話”描くドラマで名探偵役「わくわくどきどきしてもらえたら」
初めてのワイヤーアクションにビクビク
ーー 脚本やご自身の役柄についての印象、演じていて印象的だったシーンなどを教えて下さい。
白井三郎には実在のモデルがいると伺ってお写真を見せていただいたんですけれど、とてもダンディな方でした。でも、着流しでべらんめえ口調なのに「ダンディ」というは、ちょっとどうかなっていうのもありましてね。少しチャーミング寄りに演じさせていただいています。
アクションがふんだんにある作品ですから、最初の頃は動きについていくのが大変でした。今はだんだん楽しくなってきて、もう歳なのにこんなに暴れていいのか!? というくらい大暴れさせてもらっています。若いスタントの方のお力も借りながらですけどね。
僕は白井三郎と真逆の性格なんですよ。三郎みたいに大胆で男っぽい男じゃないので、演じるのが楽しいといえば楽しいですね。怖がりなものですから初めてのワイヤーアクションにビクビクしていましたけど、モニターで見せていただくととってもおもしろく撮れていました。僕だけではなく出演者がほとんど吊られていますよ。「尾上菊之助さんまで吊りあげていいのかな?」と心配になりました(笑)。
走るシーンの撮影では「足が速い」と言われましたが、俳優っていうのはなぜか「スタート!」の声がかかると頑張っちゃうんですよ。その効果でスピードが上がったんじゃないですかね(笑)。僕に限らず、俳優って皆さんそうだと思いますよ。どんなに疲れていても何していても、カメラが回るとシャキッ! とするものです。
ーー収録に参加されてみて、共演者の皆様の印象、現場の雰囲気はいかがですか?
太郎役の濱田岳さんと共演できて、本当によかったなと思っています。本当にやりやすくてありがたいですね。僕はセリフを覚えるのに苦心していてご迷惑もかけているんですが、それを受け入れて楽しい現場にしてもらっています。普段、ロケ先ではほとんどホテルに閉じこもっている僕も、今回ばかりは岳ちゃんとプロデューサーと飲みにいきました。僕のお喋りをふたりが聞いてくれていた記憶はあるけれど、後半はもう全く記憶がありません(笑)。
撮影現場のスタッフは、もうなんといったって明るい! ちょっと珍しいほどです(笑)。やっぱりみんなこのドラマを楽しんでいるんですよね。これはおもしろくなるぞ! という予感がするドラマの現場は、やはり活気があるものです。脚本はなかなか難しい内容。演出に僕らも質問をして、それに対して的確な説明をしてくれるというやりとりをしながら撮影はうまい具合に進んでいたと思います。
ーー放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。
本当に今まで見たこともないようなドラマだと思います。そこに驚きながら見てください。手前味噌ですが岳ちゃんと僕とのコンビの軽妙なところだとか、テレビドラマでは少なくなったワイヤーアクションやガンアクションなど、みどころがたくさんです。アクション監督のセンスがとてもいいので、珍しいアクションが見られると思いますよ! チャーミングなアクションシーンになっているはずです。
いろんな怪しい人たちも出てきますし、なんといっても怪盗が出てきますからね。わくわくどきどきしてもらえたら! 大正時代の衣装をまとって大立ち回りしていますので、その辺もどうぞお楽しみに。脚本に込められたいろんなメッセージを感じ取っていただけたらいいですね。