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渋谷すばる、映画主題歌「ないしょダンス」から自身と音楽との向き合い方を語る

2023/01/21 12:00

渋谷すばるが自身と音楽についてインタビューで語る
渋谷すばるが自身と音楽についてインタビューで語る撮影:西村彩子

映画「ひみつのなっちゃん。」が、1月6日から岐阜、名古屋で先行上映され、13日(金)からは全国公開される。主題歌「ないしょダンス」を担当する渋谷すばるに、自身と音楽について語ってもらった。

「ひみつのなっちゃん。」

「ひみつのなっちゃん。」は1月13日(金)新宿ピカデリーほか、正月第2弾ロードショー
「ひみつのなっちゃん。」は1月13日(金)新宿ピカデリーほか、正月第2弾ロードショー(C)2023「ひみつのなっちゃん。」製作委員会


同作品は、バージン(滝藤賢一)、モリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)の3人のドラァグクイーンが、“オネエ”仲間である“なっちゃん”の突然の死をきっかけに、なっちゃんの葬式に参列するためになっちゃんの地元・岐阜県郡上八幡へと向かうというロードムービー。

オネエであることを知らないなっちゃんの家族のために、3人は秘密を守り抜くことができるのか。“普通のおじさん”になりきる3人が繰り広げるハートフルヒューマンコメディーに仕上がっている。

歳を重ねたバージンが、この先ドラァグクイーンとして踊り続けていくことへの葛藤や、オネエであること、ドラァグクイーンであることについて、それぞれの悩み、やり切れない思いを抱くモリリンやズブ子の深い胸の内が描かれる。

そんな作品の主題歌を渋谷が担当。前回は主題歌として書き下ろされた「ないしょダンス」について作者である渋谷すばるに話を訊いたが、今回は渋谷にとって“タイアップ”として楽曲を作る意味とは?“純粋に渋谷すばる自身”として音楽に向き合うときとの違いを訊いた。

台本を読んで「すごく求められている感じが分かった気がした」


――1月11日に映画『ひみつのなっちゃん。』の主題歌として書き下ろされた「ないしょダンス」がリリースされましたが、今作も配信リリースということですよね。渋谷さんは今作に至るまでも、昨年の9月から4ヶ月連続配信リリースの第1弾として「7月5日」、10月には第2弾「ぼーにんげん」、11月には第3弾「これ」、12月には第4弾「Stir」をリリースされていますが、“配信で1曲ずつリリースする”というところへのこだわりはあるんですか?

もちろん、アルバムっていう考え方が嫌とか、そういうことではないんです。でも、なかなか今って、アルバムから聴いてみようっていう流れでもないんじゃないかな?って思ったところもあって。もっと気軽に、ふと流れて来て気になった楽曲を“あ、いいなこの曲、ちょっと聴いてみようかな”って感覚で、聴いてもらえたらいいのかなって思ったんですよね。

今の便利な時代を全部肯定してる訳じゃないんだけど、いいところはどんどん使っていった方がいいんじゃないかな?って考えたんです。盤だと作るのに時間も手間もかかるから、出来立てホヤホヤをすぐにリリースするっていうタイム感じゃなかなか出せないでしょ。だから、熱の高い時期にどんどん出していってみようかなって思ったんです。これまでにやってないことでもあったので、自分にとっての一つの挑戦でもあったというか

――アルバムはまたアルバムとしてちゃんと形にしたいという想いもあるっていうことですよね?

そう。またそれはいろいろとジャケットにもこだわりを持たせたいし、盤は盤の良さもあると思っているから、本当に一つのチャレンジという意味だったという感じですね。ちょっと違ったリリースの仕方というか、アプローチの仕方というか。1曲1曲を大事に届けたかったというやり方でしたね

――最近なかなか“シングル”という考え方がなくなって来ていますからね。昔はシングルを数枚リリースした先にアルバムがあるという流れでもあったし、シングルも3曲は入ってましたからね。カップリング集なんてのも楽しみだったりしましたし。

たしかに。いろいろと時代と共に変化して来てるなって思うよね。今回4ヶ月連続配信リリースという経験を経て、いろいろと自分の中で勉強になったこともあったし、音楽の出し方とか流れとかというところでもすごく勉強になった。俺はアナログ盤で音楽を聴くのも好きやから、出来ることなら全曲をアナログで出したいくらいなんやけど、またそういうのは別の話だと思うからね。“CDが売れない”って言われている時代に、大切に聴いて貰えるようなリリースの仕方があったらいいなって今も考えてるんですよね

――今はTikTokとかでサビ部分しか知らない曲とか、誰が歌っているのか分からない曲ってありますからね。アーティストの中には、“バズりたくない”と言ってる人も多くて。その気持ち、少し分かる気がするんです。

その気持ち、俺も少し分かる気がする。たくさんの人に聴いて貰えるという意味では嬉しいことなのかもしれないけど、作り手としては、もっと大切に聴いてもらいたいなって思うんじゃないかなって思う。聴き方は聴く人の自由ではあるんやけどね

――そうですね。“タイアップ曲”ということについてお聞きしていきたいのですが、今回、1月11日にリリースされた「ないしょダンス」は、俳優の滝藤賢一さんが映画初主演を務める『ひみつのなっちゃん。』(2023年1月13日全国公開。岐阜・名古屋は6日から上映)の主題歌として作られた楽曲だったそうですね。

はい。映画の主題歌というのは初めてだったので、お話を頂いたときはすごく嬉しかったし、ビックリしました。何を求めてもらってるのかな?って考えましたし。でも、台本を頂いて、読んで、なんか、すごく求められてる感じが分かった気がしたというか。

“オネエ”仲間である“なっちゃん”の突然の死をキッカケに、バージン(滝藤賢一)、モリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)の3人のドラァグクイーンが、お葬式に参列する為に、なっちゃんの地元である岐阜県・郡上八幡へと向かうロードムービーという、ほっこりとしたストーリー性から、軽快なロックンロールを思い付いたんです。

“生き方”についての反骨心と、いろんな人達との関係性のあたたかさが台本を読ませて頂いたときに、すごく伝わって来たんです。シーンごとの情景が頭にハッキリと見えたのもありましたし、監督とお話しして、この映画の舞台になっている監督の故郷である郡上八幡を、監督がすごく愛しているんだなっていうことが伝わって来たことも、すごく大きくて。最後に元気になってくれる様な曲を作れたらいいなって思ったんです

下に続きます
2021 (通常盤)
2021 (通常盤)
渋谷すばる (アーティスト)
ワーナーミュージック・ジャパン
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