SUGIZO「奇跡って起こるんですね」
MCでYOSHIKIがMIYAVIに「このバンド、始まってどうですか?」と聞くと、「毎日カオスですね」と答えつつ、「この4人が集まったのは一つの目的、世界でロックする日本人として、日本人も世界の人たちもワクワクする未来を作るために結成したので、僕も皆さんとやれて光栄に思っています」とこのバンドへの熱い想いを伝えた。
HYDEはメンバーを見ながら「やばいじゃないですか。フォーカードというか、ロイヤルストレートフラッシュというか(笑)」とポーカーゲームでの強いカードが揃ったみたいだと言って、「演奏してても演奏もすごいじゃないですか。トキメキながらロック少年に戻りますね」と笑顔で答えた。SUGIZOも「奇跡って起こるんですね」と感慨深げに話し、「YOSHIKIさんが正真正銘、ロックミュージシャンとして帰ってきた」と喜びを表した。さらに、「LUNA SEAがここにいるのはYOSHIKIさん、HIDEさんがいてくれたからなんです。この恩は一生忘れません。一生一緒にロックしてきましょう!」と感謝を込めてYOSHIKIに呼びかけた。
3人の話を聞いたYOSHIKIは「昔は見るもの全てが敵に見えてたんです。でも、今はそうじゃない。僕ら、THE LAST ROCKSTARSは“敵なし”なんです。それは牙を剥くという意味じゃなくて、もし敵があるとしたら、“敵があると思っている自分”が敵なんです。敵を作るなんてつまんないじゃないですか。せっかくの人生なんだから。思い切り楽しむこと、それが“敵なし”なんです」と持論を話すと会場が大きな拍手の音に包まれた。
出来たばかりのバラード「Shine」を披露
終盤はアップテンポな「Up And Down」、ジャンプで盛り上がった「Bang!」、“世界の壁を壊していこう”という思いが込められた「Red Swan」を披露し、「PSYCHO LOVE」で本編を締めくくった。
アンコールは出来たばかりのバラード「Shine」を披露。YOSHIKIが「一緒に歌いたい」と言って、観客に歌詞と“歌詞に込めた思い”も伝えて、HYDEが歌い方をレクチャー。その後の本番では観客との美しいハーモニーが生み出された。しっとりとした雰囲気になったが、「ここからこの雰囲気をぶち壊しますか(笑)」と言って、「GLAMOROUS SKY」を、最後にもう一度「THE LAST ROCKSTARS」を演奏した。演奏し終えた4人は抱き合い、手を取り合って何度も万歳し、会場のファンに“ありがとう”“また会えるよね”“愛してるぜ”と語りかけた。「最後に破壊して帰っていいですか?」と言って、YOSHIKIがシンバルをドラムセットに投げつけてこの日のステージの幕が下ろされた。
◆取材・文=田中隆信