映像作りへのこだわりは“時間帯”にも「リアルな夕暮れに撮影」
――絵作りや演出面の方向性はどのように決めたのでしょうか?
企画書をいただき、広瀬さん、永瀬さんのキャスティングが決まった段階で、企画書に書かれている世界観だとか、キャストをどう美しく切り取るかというのが今回僕に与えられたミッションだなと思っていました。
タイトルにもある“夕暮れ”は、1日に数十分しかないからこそ輝いていて、はかなくもある。そのわずかな瞬間や空気感をどう美しく見せるかが今作の演出のテーマだと思い、一緒に実現してくれる仲間を集めて、チャレンジしています。
――具体的にこだわった部分や、プロデューサーやカメラマンと話し合ったことがあれば教えてください。
夕暮れの時間帯だけに漂う、言葉にならない空気感を作品の中で表現するために、毎話ではないですがリアルな夕暮れの時間帯に撮影をしたり、それに合う衣装やメイクを選んだりしているんです。とにかく、夕暮れの美しくてはかない空気感が漂うように、ということを最も意識しています。
――これまでに撮影した中でお気に入りのシーンはありますか?
あまりキャッチーなシーンではないのですが…第3話で缶ビール片手にたき火をしながら、爽介にプロポーズされたという空豆に音が「結婚おめでとう」と話すシーンの、最後のカットが僕は好きで。
空豆がちらりと音を見て、音も空豆の視線を感じながらも見れないという、2人のいい空気感が出ているんです。それをカメラマンの伊藤さんが自分のフォーカスで両方とらえていて、1カットで2人の関係性や今思っていることが全部表現できたなと思っています。
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発売日: 2023/01/18
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発売日: 2023/02/22