朝比奈彩と市原隼人が、2月25日に都内で行われた映画「レッドシューズ」全国公開記念舞台あいさつに、雑賀俊朗監督、主題歌を担当する岡本真夜と共に登壇した。
助産師の助手の経験を組み込むことができた
シングルマザーでボクサーの真名美(朝比奈)がある事故を起こしてしまい、娘と一緒にいられなくなってしまう。娘を取り戻すためには、ボクシングの試合に勝ってファイトマネーを得て、生活を立て直すしかない。そんな崖っぷちの状況で、最強のチャンピオンへの挑戦が始まる――。
映画初主演の朝比奈は「まずボクシングの経験がないので、ボクサーの体づくりを行ったり、難しいなと思うことがたくさんありました。何より難しかったのは、子供を産んで育てた経験がないので、娘との絆がどのように作品に映っていくのだろうという不安がありました」と撮影前の心境を吐露。
「このお仕事をする前に助産師の助手を2年間経験していて、その時にいろんなお母さんとお子さんを間近に見てきました。その姿を今回の作品に組み込むことができたんじゃないかなって思います」と自身の経験が生かせたへの自信を感じさせた。
市原隼人「ひとえにこの作品は朝比奈彩に尽きると思います」
真名美に厳しくも寄り添うトレーナーの谷川を演じた市原は、「誰よりもボクシングと向き合おうと思いました。『1週間後に(谷川の)現役の時の写真を撮りたい』と言われて、1週間で6kgぐらい落としました。ランニング中、自分の家を通り過ぎてしまうくらいボーッとしながらやったのを覚えています(笑)」と体づくりでの苦労を明かす。
しかし、「でも、僕のことなんてどうでもいいんですよ。ひとえにこの作品は朝比奈彩に尽きると思います」と言い、「作品を作る過程において、役者が役にアピールしていくドキュメントは、脚本や演出、撮影手法など全てを凌駕していくと僕は信じています。休み時間を惜しんで台本に向かっている姿を見てきましたし、リングの上では近いところで誰よりも頑張ってる姿を見て応援させていただきました。3日間、リアルにリングの上でぶっ倒れて、涙を流しながら、過呼吸になりながら、作品の全てを背負ってリングに立ってくださった朝比奈彩に敬意を表しています」と絶賛。
それを聞いた朝比奈も、「3日間のボクシングのシーンを撮っていた時、合間の時間に『ミット打ちをしよう』って言ってくださって。私から先輩の市原さんに声を掛けるのは難しかったと思います。でも、『真名美、練習するぞ！』って引っ張ってくれたことは、私にとっても、真名美にとってもすごくありがたい時間でした」と感謝の気持ちを伝えた。
