永山瑛太が、5月8日に都内で開催された主演映画「怪物」の完成披露試写会に、同じく主演を務める安藤サクラ、黒川想矢、柊木陽太、共演の高畑充希、中村獅童、そして脚本の坂元裕二、メガホンをとった是枝裕和監督と共に登壇。これまで数々の作品でタッグを組んでいる坂元と、今回が初タッグとなる是枝監督への思いを語った。
是枝裕和監督×坂元裕二脚本の初タッグ
同作は、「万引き家族」でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と「花束みたいな恋をした」などで知られる脚本家・坂元、そして「ラストエンペラー」で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、国内外問わず第一線で活躍した坂本龍一さんが音楽を担当して制作されたヒューマンドラマ。
物語の舞台は、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、無邪気な子どもたちが平穏な日常を送る大きな湖のある郊外の町。ある日、学校でケンカが起き、彼らの食い違う主張が次第に大人や社会、メディアを巻き込み、大事になっていく。そして、ある嵐の朝、子どもたちが忽然と姿を消す…という物語だ。永山は安藤演じるシングルマザー・早織の息子・湊(黒川)と、その同級生・依里(柊木)の担任教師である保利を演じている。
「最高の離婚」などの名タッグ復活
永山と脚本・坂元といえば、「それでも、生きてゆく」(2011年、フジテレビ系)や「最高の離婚」(2013年ほか、フジテレビ系)、「anone」(2018年、日本テレビ系)などでもタッグを組んでいるが、今回再び坂元の脚本作品に参加することについて、永山は「坂元さんとは20代前半からいろいろとお付き合いさせていただいて、数々の素晴らしい脚本を書いていただき、本当に俳優を続けている限り一生お付き合いしたいという思いでいます」と明かす。
さらに、初参加となる是枝監督の印象についても「是枝さんは僕が俳優を始めてからずっと、この人がたぶん日本映画を変えていくんだろうなと感じまして、それから全作品を見せていただいています。本当にこの2人の座組の中に自分が入れたということは、これだけで内容とか役とか出番がどうとか、自分がどういうお芝居をしようとかそういうことじゃなくて、もうこのチームに入れたことで本当に僕は幸せ者だなと感じています」としみじみかみ締めるように語り、是枝監督×坂元脚本作品に参加した喜びを表した。
なお、同作は「第76回カンヌ国際映画祭」の『コンペティション部門』に正式出品されることが決まっており、永山もカンヌを訪れるという。これで2度目のカンヌだという永山は「一生のうちに何度も行ける場所じゃないので、堪能したいです」と意気込みを語った。
映画「怪物」は、6月2日(金)より全国ロードショー。
◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)
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