北村匠海が遠野の優秀さと陰の部分を丁寧に表現
ところが、すぐさま「君には欠けているものがある」と風間。これは瓜原も、隼田も言われたことだ。
警察学校で剣道の成績もよかった遠野を試合に誘うが、遠野の腕がにぶっていることを見抜いた風間。そこで遠野が高校2年生のときに“何か”があったことが浮かび上がった。風間は、遠野が警察学校時代に友人を作らず、いつも花の世話をしていたが、時々1人で泣いていたことを調べ上げていた。
何があったかの詳細は示されないまま、今回の事件の捜査が続けられた。遠野は、証拠にあった違和感を自分で考えつつ、風間からも指摘を受けながら、戸守に迫った。妄信=わけも分からず信じてしまうことがキーワードとなった犯行を暴き、仕留めにかかる遠野。
ところが、不意をついて戸守が千枚通しで襲ってきた。「遠野来るぞ」という風間のつぶやきがあったが、遠野はもみ合いで負傷し、風間が取り押さえた。
その後、風間は遠野が犯人に背を向けたことで、「君には素質がない」と言い放ち、交番勤務に戻る転属届を突き付けるという展開となった。
警察学校の事件捜査の授業で類まれな頭脳を発揮したという遠野。演じる北村は、そんな優秀さを初めての事件でいかんなく見せながらも、どこか陰のある危うさを感じさせた。かっこよさと人間味のバランスが見事だった。
SNSでも「北村くんの演技凄い」と称賛が寄せられたが、同時に次回への注目度が上昇。戸守が使った千枚通しは、部屋の前に落ちていたというものだが、千枚通しは、SPドラマ「教場Ⅱ」で描写のあった、遠野が襲われ、風間が右目を刺されることになる凶器となるもの。いよいよ“その日”が近づいているのだ。
第5話ラストでは千枚通しを調べさせている風間の裏バディである刑事・柳沢の役で、坂口憲二が姿を見せ、9年ぶりのドラマ出演に坂口の名前もトレンド入りする反響を呼んだ。
※濱田崇裕の濱は旧字体が正式表記
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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