心の距離も近づいた豊と穣は離れがたいようで…
穣は寝てしまい、穣に借りたのであろうパーカーを着て、オセロを前に座っている豊。ブカっとした“彼パーカー”姿の豊にキュンキュンしてときめきが止まらない!
2人で缶ビールで乾杯をしてオセロを始め、豊に尋ねられて穣は亡くなった母のことを話す。豊は「穣はお母さんに似てるんだね。僕と種くんを元気にしてくれるから」と言って、今日たまたま出会えたことを喜ぶ。2人の心の距離が少しずつ縮まっていることが感じられてこちらも嬉しくなる。
帰り際、玄関で「寒くなったな」「寒くなったね」と去り難くしている豊と穣。「じゃあ、また」と豊が行きかけると、穣が呼び止めて写真を渡す。わざわざプリントアウトした写真を封筒に入れて渡す穣の気持ちに心温かくなる。写真は一緒にお弁当を食べたときのものだった。豊が一生懸命作ったお弁当と3人の笑顔が愛おしく感じられる。
再び豊が「じゃあ、また」と言うと穣は「ご飯、食べような」と声をかける。豊は歩き出すと振り返って大きく手を振り、穣もそれに応えた。離れたくないと思っている2人の気持ちが伝わってきて、見ているだけでも頬がゆるんで仕方がなかった。
◆構成・文=牧島史佳