5月12日に放送された「夫婦が壊れるとき」(毎週金曜深夜0:30-0:59ほか、日本テレビほか)の第6話は、さまざまな伏線が見え隠れしていた。財産、親権、家…すべてを取りこぼさずに離婚すると決めた陽子だったが、夫の更なる嘘によって最初の一歩目からつまづいてしまう。そこに息子・凪がポツリと漏らした一言は、陽子をさらなる葛藤に陥らせる。
「夫婦が壊れるとき」とは
「夫婦が壊れるとき」は、2015年と2017年にイギリスで放送された「女医フォスター 夫の情事、私の決断」が原作の壮絶なサスペンスドラマ。2020年に韓国で「夫婦の世界」というタイトルでリメイクされた際は、韓国ケーブルドラマ史上最高となる視聴率28.4%という大記録を達成した。誰が敵で誰が味方なのかわからない疑心暗鬼にかられながら、ヒロイン・陽子は自分を裏切った人々へ壮絶な復讐をおこなっていく…。
日本オリジナル版となる同作でヒロイン・真壁陽子を演じるのは、幅広い役柄で演技力を評価されてきた稲森。映像制作会社を経営している夫・真壁昂太を吉沢悠が、2人の間に割り込む不倫相手・佐倉理央は優希美青が務める。
完全な勝利に必要なもの
弁護士に離婚の意思を打ち明けた際、すべてを失わずに目的を遂げたいと告げた陽子。それを聞いた弁護士は、「離婚の準備をしていることは、ご主人には悟られないようにしてください」とアドバイスする。先んじて対策を取られないために、証拠を集めていると悟られないようにしろというのだ。
そのアドバイスに従い、陽子はいままでどおりの生活を送っていた。朝食を作り、出勤前には昂太といってらっしゃいのハグを交わす。ただし普段通りの笑顔は、昂太に見えないところでは能面のような無表情へ切り替わるのだった。
陽子が弁護士から受けていたアドバイスは他にも。相手に落ち度があっての離婚だとしても、親権の行先には息子の意思も重要視されるというのだ。昂太と凪はとても仲がいい。不安になる陽子へ、弁護士は立て続けにミッションを告げる。
例えば財産。結婚後に得た財産については、どちらが稼いだものかにかかわらず折半になるという。家の銀行口座についていままで昂太に任せっぱなしだった陽子に、弁護士は通帳を手元に置くよう指示した。さらに昂太が離婚を拒んだ場合は裁判になるため、「不倫の証拠を掴んでください」という依頼もあった。具体的には不倫相手との肉体関係があったと証明できるもの…特に行為中の写真などがあれば、とても有効だという。
想像するだけで苦しそうな陽子に、弁護士は真剣な眼差しで「お辛いでしょうが、頑張りましょう。くれぐれも慎重に動いてくださいね」と気遣いの言葉を残した。
夜、昂太の帰宅前に家のタンスを探した陽子。しかし、印鑑などをしまっている場所から預金通帳だけが抜き取られている。さまざまな引き出しを開けて探したものの、結局通帳は見つからず…。
どうしたものかと悩む陽子は、翌日の診察室でもボーっとしていた。診察中の加集基樹(内田朝陽)に「何かあった?」と聞かれるまで、家族が幸せだったころのことを思い出していたくらいだ。「なんでもない」とごまかした陽子は、ついでとばかり昂太の会社で経理を務める基樹に会社の状況などを聞いてみることに。
すると基樹からは、昂太が「出資先が決まらない」と困っていたという話が。映画撮影の会社を営む昂太だったが、資金繰りはうまくいってないようだ。