
TVアニメ「天国大魔境」(毎週土曜夜10:00-10:30ほか、TOKYO MXほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の第10話が6月3日に放送・配信された。マル(CV:佐藤元)とキルコ(CV:千本木彩花)が、ジューイチ(CV:咲野俊介)の依頼を受けて“壁の町”へ。これまでになかったアニメーションの表現に、SNSでは敏感な視聴者たちが早くも反応を見せた。(以下、ネタバレがあります)
キルコとマルが“壁の町”へ
同作は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で2018年から連載されている石黒正数による人気漫画が原作。未曾有の大災害から15年後、廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。
東京・中野で便利屋を営むキルコは、マルを「天国」に連れて行く、というボディーガード依頼を引き受け、マルと共に「天国」を探しながら旅していた。一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたちの一人、トキオは「外の外に行きたいですか?」という謎のメッセージを受け取ったことをきっかけに、当たり前の日常に違和感を抱き始める、というストーリー。
第10話では、茨城に向かうついでに、ジューイチの依頼を引き受けたキルコとマル。ジューイチの依頼とは、彼が逃げてきた女性が支配しているという“壁の町”に行き、彼の息子の安否を確認してほしいというものだった。ジューイチが運転する車で“壁の町”の近くまで行き、キルコとキュートに女装したマルが町へ。
だが、町は廃墟というより瓦礫と化しており、人が生活していた様子はあれど、急に消えたような雰囲気だった。そんな中、冷凍攻撃を仕掛けてくるヒルコに襲われる2人。苦戦するもなんとか反撃して、ヒルコを退ける。

今までにないアニメーションの表現
町には人の気配はなく、ヒルコがすみついていたことを知らされたジューイチはがっくりと肩を落とす。そんな中、3人はかつてジューイチと共に女たちに監禁されていた“種豚”たちから声を掛けられる。“種豚”たちによると、ジューイチが脱走したひと月後にヒルコが現れ、ヒルコが壊した場所から脱出したという。その後、“種豚”たちが暮らしている場所に移動したジューイチは、自分の子どもと再会を果たす…。
伏線が張り巡らされ毎回謎が謎を呼ぶストーリーが話題だが、それと同じくらいアニメーションに関する反応も大きい同作。そんな中でも、今回は特に今までにないアニメーションの表現が取り入れられていたことが特徴的だ。“コメディーターン”でのキルコとマルの表情がよりコミカルに描かれていたり、カット割りでは斜め上や斜め下からのアングルが印象的に使われていたり、バトルシーンも画のタッチの質感を変えることで異空間らしさを表現するなど、アニメーションでの“攻め”の姿勢が各所に見られる。
というのも、コンテ演出を五十嵐海が務め、9話まで2人以上だった作画監督を竹内哲也が1人で担当しており、業界でもファンの多い2人のタッグによって、今までとはひと味違った「天国大魔境」を作り出している。
これには大いに感服させられたが、SNS上でも「作画スタイルが明らかに独特」「表現が半端ない」「別作品かと…」「バトルシーンの作画バケモンすぎた」「いろんな画風で面白かった」「今どきのTVアニメでは珍しい」など、アニメーションに関するコメントも多く寄せられ、目ざとい視聴者たちによる反響があった。
◆文=原田健

公式Twitter:@tdm_anime
権利表記:(C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会
■【公式】Disney+(ディズニープラス)で「天国大魔境」を見る
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/tengoku-daimakyo/
■【公式】Disney+(ディズニープラス)
https://disneyplus.disney.co.jp/
「天国大魔境」の他にも「東京リベンジャーズ」や「うる星やつら」「スパイ教室」など、国内アニメを多数ラインアップ
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