だが日が経つにつれ、田邊の物分かりのいい顔の裏に隠された本性があらわに。第52回では「(雑誌が)水準に達していれば認める。そうでなければ一冊残らず燃やさせる。むろん金も出さない」と、気に入らなければ万太郎にすべての負債を負わせる冷酷な思惑ものぞかせた。
一方、当初万太郎に否定的だった助教授の徳永(田中哲司)は、非情すぎる田邊の思惑を知り、少しずつ翻意。万太郎の頑張りや能力の高さを認め、万太郎への同情心も手伝って、肯定的な態度を見せ始めた。
教室に出入りする画工の野宮(亀田佳明)もまた、当初は万太郎を“よそ者”扱いするなど冷ややかな態度を見せていた。だが、万太郎が描いた図版を見て、感服。徳永が思わず「今、この日本でここまで描けるのは…」とつぶやいたのを聞いても気を悪くするどころか「その通りだと思います。槙野くんは、頭の中で植物をしっかりつかんでいる」「画家の絵じゃありません。これは、植物学者の絵です」と、敬意をこめて口にした。
「あさイチ」に要潤「悪いヤツですね～！」
今や、初登場時とは真逆の印象の田邊と、徳永、野宮。植物学教室の学生たちも、正規のルートをたどらず植物学教室に出入りをゆるされた万太郎に当初はよそよそしかったが、今ではすっかり打ち解けている。
万太郎を利用する田邊のずる賢い“裏の顔”があらわになり、敵と味方が逆転した印象の植物学教室に、視聴者も「田邊教授の本性がやばすぎる」「対する徳永さんの株爆上がり(笑)」とザワザワ。
この日の「あさイチ」に田邊教授役の要がゲスト出演し、田邊について「悪いヤツですね～！」「僕も(徳永)助教授寄りですね」と本音を打ち明けたことでさらに盛り上がり、Twitterでは「＃朝ドラらんまん」や「田邊教授」が次々とトレンドトップ10入り。そっけない態度ながら万太郎の実力を正当に評価した「野宮さん」もYahoo!リアルタイムランキングでトレンド入りするなど注目を集めた。
6月16日(金)の「らんまん」は第55回を放送する。いち早く万太郎の釣書を持って白梅堂を訪ねたい大畑(奥田瑛二)だが、仏滅では縁起が悪いと思いとどまる。翌日、早朝に白梅堂に向かうが、この日は寿恵子(浜辺美波)にとって、舞踏練習会の発足式本番でもあった。寿恵子は高藤家からの迎えの馬車に乗り、会場へと向かう。
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