
6月24日フランス・パリで開催された「Impact in Paris」にて、「THE MATCH 2022」以来の復帰戦であり、自身初の世界進出戦をみごとKO勝利した、ISKA世界ライト級王者、K-1世界三階級制覇王者の武尊選手による勝利報告記者会見が、6月29日に行われた。
ISKA世界ライト級王者の武尊選手による勝利報告記者会見
“欧州最強”のベイリー・サグデン選手とISKAタイトルマッチを行い、約2年ぶりの勝利をKOという最高のかたちで、ISKA世界ライト級王者のベルトを奪取した武尊選手は、勝利報告記者会見に登場すると、初の海外試合について「いつもと違う環境での調整や減量だったりと大変なことも多かったですが、それもすべて経験したことのないこととしていい経験になりました。過去の試合のなかでも、いちばん格闘技を楽しめましたし、格闘技をする喜びも感じることができました」とまた、「試合後に魔裟斗さんが言ってくれてましたけど、格闘家としてデビューした頃のような、自分のことを誰も知らない場所で武尊を見せつけてやろうみたいな…そういうギラギラした思いはありました。今までは勝利をつかまないといけないというプレッシャーや恐怖との戦いのなかで試合をしていましたけど、僕を知らない人たちに『武尊の試合はすごいんだぞ』と見せつけてやろうという、いいエネルギーで試合ができました。改めて、格闘技が好きだなと思いました」と試合を振り返った。
フランスで行われた計量や記者会見で大変だったことについて質問がおよぶと、「日本のなかでずっとやっていたので、日本の常識で考えると『こんなことあっていいのかな?』と思うことはたくさんありました(笑)」としながらも、「日本は素晴らしい国なんだなと感じました。アスリートって、試合前は細かくスケジュールをつくるんですけど、それがすべて通用しない、すべてがスケジュールどおりにいかない環境だったのでむずかしい部分ではありましたけど、それも含めて良い経験でしたし、そこを乗り越えたことで自分の強さに変わったかなと思います」とふり返り、さらに、フランスの会場にいた観客の反応については、「僕のことを知らない方がほとんどだと思うんですが、試合後の映像を見ると、みんな席に座らず、リングの近くにかけ寄って、スタンディングオベーションで祝福してくれていました。これがやりたかったことだなと。自分のことを知らない人たちに自分の試合で熱狂させる、それが本物のプロだなと思うので」と会場の様子を伝えた。
また、対戦相手のサグデン選手が過去に一度もKOで倒れたことがなく、今回の武尊選手との試合で初めてKOされたことに触れると、「やっぱり体の強さ、厚さはすごく感じましたし、フィジカルの差は感じました。世界のトップファイターたちと試合をしてきているだけあってメンタルも強かったですし、ほかのファイターであれば、2、3Rで倒れているような攻撃がけっこう当たっていたんですけど、そこでも折れなかったので。あとから聞いたんですけど、サグデン選手は試合で鎖骨が折れていたみたいで。鎖骨が折れたら動けないけどと思うんですが、最後まで戦っていたので、メンタルの強さなどを感じました」とサグデン選手の強さをふり返った。
さらに、サグデン選手をKOさせた最後の左ハイキックについて、武尊選手は「KOを見せたかったし、いちばんは、お客さんに勝ってバク中するところを見せて、武尊というファイターを印象づけたかったので。ラスト1秒までKOをねらっていました」と、そして念願のベルト獲得についても「7、8年越しですかね、いちばん最初に欲しいと思ったベルト。僕の先輩の卜部弘嵩、卜部功也兄弟がふたりでフランスに乗りこんで、敵地でふたりそろってベルトを持って帰ってきたので。それをリングサイドの間近で見ていて、かっこいいなと思っていたし、自分もやりたいと思ったので。やっとかなってよかったです」と喜びを語った。

6月24日夜8:30~、ABEMA PPV ONLINE LIVEにて独占生中継
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