吉岡里帆が、7月14日に都内で開催された映画「アイスクリームフィーバー」の公開初日舞台あいさつに、松本まりか、詩羽(水曜日のカンパネラ)、千原徹也監督と共に登壇。作品への思いや、タイトルにかけて「この夏フィーバーしたいこと」などを語った。
映画「アイスクリームフィーバー」とは
同映画の原作は、川上未映子の短編集「愛の夢とか」(講談社文庫)内に収録されている「アイスクリーム熱」。「映画制作をデザインする」をコンセプトに気鋭のアートディレクター・千原監督が初めて映画のメガホンをとり、吉岡がアイスクリーム店のアルバイト・常田菜摘を、アイスクリーム店の近所の銭湯に通う、仕事が生きがいの高嶋優を松本、菜摘の後輩アルバイト店員・桑島貴子を詩羽がそれぞれ演じる。
年齢も仕事もさまざまな女性たちの憧れ、興味、行為、執着が交錯する新感覚ラブストーリーとなっている今作。吉岡演じる菜摘は、モトーラ世理奈が演じるアイスクリーム店の常連客・佐保に思いを寄せるという役どころだが、モトーラとの共演について吉岡は「今日一緒に登壇できなかったのがすごく残念だったんですけど、撮影中に一目見た瞬間から心を奪われるような方なんです。モトちゃん自身が。たまらないというか、この人と会えて良かったという気持ちに自然になりました」と明かす。
さらに、今作の内容について「自分に自信がなくて、『自分なんて何もないんだ』って思っていたそういう部分を人との出会いで、その人が埋めてくれるようなロマンチックさもこの脚本から感じていたので、人によってすくい上げられるような希望的感覚というのも千原さんがこの映画に込めた思いとしても優しくつながっている。人とのつながりの尊さみたいなところを感じながら、日々演じていました」と、脚本を読んで感じた思いも交えて振り返った。
吉岡「サクレが大好きなんです」
また、タイトルにちなんで「この夏フィーバーしたいこと」について聞かれると、吉岡は「いま別の作品の現場中なんですけど、1日の終わりにサクレ(レモン氷菓)を食べているんですけど…」と言い始めると、詩羽は知っているものの、松本と千原監督は「サクレって何？」とキョトン。
続けて吉岡が「え、かき氷みたいなレモンの…。(知らない2人に)本当に言ってます？ サクレ知らない人って(いる？)。すごい歴史のあるアイスで大好き。上に切ったそのままのレモンが載っているんですよ。あのレモンの酸っぱい部分をスプーンで削りながらちょっとずつ食べるのが好きで…。日々サクレに背中を押されて仕事を頑張れているぐらい。めっちゃ好きです」と熱弁するも、松本も千原監督も全くピンとこない。
たまらず吉岡が観客に「サクレ好きな人～！」と呼び掛けると、たくさん手が挙がり、「良かった～ビックリしました。私だけ違う世界で生まれて育ったのかと思いました」と安堵(あんど)し、松本は千原監督と顔を見合わせ「私たちがマイノリティー(少数派)でしたね」と、ショボンとしていた。
その他、松本は「海に行くとか夏らしいことでフィーバーしたい」、詩羽は「(ボウリングなどで)青春フィーバー」、千原監督は「アイスクリームフィーバー・フィーバー」とそれぞれこの夏フィーバーしたいことを語った。
映画「アイスクリームフィーバー」は、TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイント他にて全国公開中。
◆取材・文・撮影＝ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)
