コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、X(旧Twitter)に創作漫画を投稿しているシタッチさんの『メイドロボが人類復興する話 DAYS:01』だ。
2023年7月2日にポストされた同作には5000を超える「いいね」が集まり、さらに「メイドロボが尊い」「続きが気になる！」と好評の声が相次いでいる。メイドロボと人類との関わり合いを描いたシタッチさんに、創作に至った経緯やこだわりについて話を伺った。
人類滅亡で取り残されたメイドロボ…地震をきっかけに急展開!?
ある日、最後の人類であるアダムが他界し、人類の歴史は静かに幕を閉じた。死を見届けた2体のメイドロボ・姉のマルチと妹のセリエは、アダムがいなくなってから300年もお屋敷の管理に務めている。
とはいっても特にすることはなく、マルチとセリエの2体は「自由」について話し始めた。マルチは「アダム様が自由になりなさいと仰っていましたが言葉の意味がわかりません」「人類に仕える為だけに存在する私達がこれからどうやって幸せになれと？」など、次々と疑問を口にする。
セリエが「わかんない」「わたしマルチ姉みたいに頭良くないからさー」と返答した時、地震が発生して壁にかかったアダムの肖像画が落下。すると、肖像画で隠れていた壁から隠し扉が現れる。
2体は中に入って部屋を見渡していると、中央にあった井戸のような形をしている“大きめの器”が唐突に開き始め…。
7ページに渡るショート漫画のラストに対し、ネット上では「人類滅亡から300年後、ようやく人類の復活か…」「『アダム様』っていいながら泣くマルチを見て泣きそうになった」などの反響が続出していた。
作者・シタッチさんがメイドロボに込めたこだわりとは
――『メイドロボが人類復興する話』シリーズを創作したきっかけや理由があればお教えください。
子供の頃からずっと思っていたことなのですが、きっと人類はAI(機械)達に文明のバトンを渡して滅びるのだろうなーとなんとなく空想していたので、そんな時彼ら・彼女らがどう考え、行動するのかをシミュレーションしていたら不意に物語が頭に組み上り、この物語ならネットにアップする漫画として短いページ数で区切って描けるのでX(旧Twitter)に描くなら今だ！ということで作画に踏み切りました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。
この物語の主人公であるメイドロボのマルチは自分の存在意義であるアダム様が亡くなった喪失感を抱えて生きています。その喪失感と1話序盤の静かで孤独な演出が組み合わさり、読者の方がこの物語に目線を合わせて読めるように工夫をしています。
存在意義を失ったメイドロボの前に突如現れた人類の赤ちゃんが物語を大きく動かしていく流れがこの物語の見所になります。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1話の最後にある「止まっていた世界が 動き出した」のシーンは特に気に入っています。物語が生まれた、大きく明確なスタートラインとなりますので強く印象に残っています。
――メイドロボのセリエとマルチの見分け方はあるのでしょうか？
基本的に同じメーカーのアンドロイドで、顔はほとんど同じですし、メイド服も同じなので髪型だけが見分け方のポイントになります。
――最後の人類であるアダムが亡くなった後、隠し部屋から出てきた赤ん坊をマルチが見た時に、なぜそれが「アダム」と思ったのでしょうか？
マルチはアダム様を失った喪失感からアダム様に帰ってきて欲しいという願望があり、その強い願いゆえに思わず口から名前がこぼれました。
――今後の展望や目標をお教えください。
『メイドロボが人類復興する話』はコミックマーケット101で描きましたマルチとアダムの過去をもって第一部を完結とさせて頂きました。第二部はアダムの幼少期編として描いていければと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！
『メイドロボが人類復興する話』は、脚本の上ではアダムの幼少期・青年期と完結まで既にお話ができあがっています。現在作画をしていますので、この秋からの第二部開始を今しばらくお待ちください！
マルチとアダムの物語を完結まで描ききれるよう努力して参りますので、どうか最後まで見届けていただければ幸いに思います。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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