彼女“F”が失踪して3週間が経過
ミステリー作家“M”は、お気に入りの店を書斎がわりにして、人間観察がてら執筆作業を行う日々を過ごしている。中でもBar「灯台」と喫茶「マーメイド」がお気に入り。その店の常連客たちと他愛もない日常を共有しつつ、一人気ままに生活を送っていた。
ハロウィンの夜、Bar「灯台」にいた“M”は、店の入口に猫の格好をした“F”の姿を目にした。しかし、賑わう店内には入らず、そのまま扉が閉まり、彼女の姿も見えなくなった。
それから3週間が経過したが、“M”は彼女“F”と一度も会っていない。忙しさを口実に連絡を取らなかったようだが、失踪する前に些細なことでケンカをしたようで、自分から連絡をしたくないという変な意地もあったように思われる。それと、お互いにいい大人なので干渉し過ぎるのも良くないとか、時間が解決してくれるだろうとか、そういう考えもあったのではないだろうか。
とにかく、“M”は彼女”F“の失踪を大事とは考えていなかった。しかし、”F”の姉と名乗る人物(酒井)が現れたことで状況が一変。
「まさかとは思いますけど、殺してないですよね?」
Bar「灯台」で”M”は新たにエッセイを書く依頼を受けたことについて常連たちと話をしていたが、そこに眼帯をした”F”の姉が現れた。姉が言うには、ハロウィンの夜にメッセージが届いて以来、連絡がつかないという。
9月に祖母が亡くなり、遺言で遺産の8,000万円全額と目黒のマンションを”F”が受け取ることになっていた。本来なら姉妹で資産を分けるところを一人で受け取ることになり、驚いた姉が”F”を呼び出して話し合いをしようとしていたらしい。
姉は遺産をあてにして家のリフォームを進めていて、完成が近いので焦りを感じ始めていた。付き合って3年経てば”内縁関係”になるという理由で、”M”にとりあえずリフォーム代を建て替えてほしいという無茶なお願いをしに来たというのが彼女の目的。
「まさかとは思いますけど、殺してないですよね」と言われ、目の前で泣かれて状況判断が鈍くなっていた”M”は、「今、いくら持ってます? お財布はポケットですか」と言われ、財布から5万円を抜き取られてた上に「今日はこれで結構です」とソフトなかつあげを食らってしまう。
しかも「また来週来ます。だからあの子、早く見つけてくださいね」とやんわりとした脅しも。そういうことが会って、”M”は彼女を探さざるを得なくなった。
”F”と5年間付き合ってきたが、祖母の遺産のことも知らず、姉がいることも知らなかった。これまではお互いのことを干渉しなかったことでいい距離感を保ててきたのかもしれないが、干渉しなかった(興味を持たなかった)ことで今回の失踪、そして姉から聞いた”知らなかったこと”が明らかに。姿を消した”F”の真意が気になってきた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/because-we-forget-everything
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