名作映画を紹介する上映イベント「TAIWAN MOVIE WEEK」が10月13日から開催されるなど、近年盛り上がりを見せている台湾映画をWEBザテレビジョンでも特集。本記事では、アジアのコンテンツビジネスの祭典「TCCF」に提案された作品で、台湾と日本が共同出資制作し、さらに日台同時に配信され日本でも数多くのBLファンたちを魅了したドラマ「正負之間～Plus & Minus」(FODで配信)をピックアップ。2022年にはファンミーティングも開催されて盛り上がりを見せた人気作品だ。そんな、趣の違った2組のカップルの恋模様を描いて、2組だからこそ相乗効果でさらなる大きなときめきを与えてくれる本ドラマの魅力を考察する。
恋愛ドラマのスペシャリストたちが生み出す納得の胸キュン
本ドラマは2021年の大人気台湾ドラマ『Be Loved in House 約・定～I Do』やコロナ禍を描いたリモートドラマ『隔離が終わったら、会いませんか？』といったBLファンに支持されるヒット作を生み出してきた制作チームが再集結して制作。『Be Loved in House 約・定～I Do』は、恋愛・結婚禁止という理不尽な社内ルールを押し付ける新任の上司ジン・ユージェンと、それに反対する部下シー・レイを描いたラブストーリー。反りの合わない2人の距離が縮まっていくようすにドキドキさせられるドラマとなっている。『隔離が終わったら、会いませんか？』は1台のカメラをきっかけに出会った運命的な恋を描いたラブストーリーで、とても爽やかな後味を残してくれる。違ったタイプの恋愛ドラマだが、どちらも胸の高鳴りを感じることは共通していて、そんな恋愛ドラマにおいて盛り上がるポイントを熟知したスタッフが本ドラマ「正負之間～Plus & Minus」を手掛けている。
幼なじみで親友同士の2人が悩みながら、時には道を間違えながら、彼らの未来を模索する姿は胸キュンを刺激する要素となっていて、流石だと言わざるを得ない。また、本ドラマには『Be Loved in House 約・定～I Do』の主演2人、アーロン・ライとハンク・ワンもカップル役で出演し、ファンサービスも欠かさない。
同性婚が認められた台湾ならではの幸福感
台湾では同性婚が認められていることは知られているが、本ドラマにも同性婚したカップルが登場。チェン・ゾーショウとフー・リーゴンが務める弁護士事務所に同性婚したカップルがやってきて、それぞれが離婚の相談を持ちかけてくる。彼らの離婚を巡ってチェン・ゾーショウとフー・リーゴンが結婚観や恋愛観を語るようすが描かれる。同性カップルが描かれる場合、告白したり思いが通じ合うことで恋愛の成就とされることがほとんどだが、その先に結婚もあるとなると視聴者はさらに気分が盛り上がる。だかが結婚、されど結婚。2人が好き合うだけじゃなく、形となって結婚して結ばればやはり幸福感に包まれる人は多いだろう。台湾ドラマでは応援しているカップルが同性婚するかもしれない希望を感じながら楽しむことができる。果たして本ドラマのチェン・ゾーショウとフー・リーゴンはどんなラストを迎えるだろうか。ワクワクどきどきしながら見守って欲しい。
