夢と現実の間で揺れ動く姿に共感
ハンジュは、音楽に関するものを箱に詰め、就職活動の最終面接に向けて準備を進める。不安がありながらも、これまで就職活動を頑張ってきたこともあり、全てがうまくいくと信じて面接に臨んだが現実はそう甘くはなかった。
面接官はハンジュの成績、語学力、自己PRを高く評価しながらも、面白みがなく情熱を感じられないと告げる。ハンジュの中にある音楽への思いは、面接官には筒抜けだった。ハンジュもそれを理解していたのか、面接がうまくいかなかったことに対して、どこか安心していたように見えた。
第2話では、ハンジュが夢と現実の間で揺れ動く描写が多くある。やりたいことをやれないつらさや、夢と向き合うことへの恐怖など、ハンジュの思いに共感し、胸が締め付けられる。
ドグクの仲よくなる作戦は失敗
一方、ドグクは所属事務所の代表から今後、俳優活動をするのであれば、ソロアルバムを出してもいいと言われる。その条件を飲み、アルバムのためにレコーディングを開始するが、気持ちを入れることができず、周囲を困惑させる。
そこへ「プリ」が曲を更新する通知が届く。レコーディングを休憩し、「プリ」の曲に聴き入るドグク。その曲がきっかけで、ドグクは、ハンジュが「プリ」ではないかという疑いを確信に変えるが証拠がない。
仲よくなれば、ハンジュが「自分がプリだ」と打ち明けてくれると思ったドグクは、ハンジュの友人・シンヒ(キム・イェソル)から知恵を借り、その日からプレゼント作戦を実行する。しかし、ハンジュには響かず、怒らせてしまうことに。
ドグクはアイドルとして生きてきたために、一般人と自分が少しずれている感覚を持っていることを、理解できなかったのだ。常に笑顔でアプローチを続けてきたドグクの落ち込んだ様子に胸が痛んだ。
知り合いから友人に変化
純粋で飾らない真っすぐな性格であるドグクに、運命の女神は何度もほほ笑む。課題でハンジュとペアを組むことになったのだ。インタビュー課題の準備が終わった2人はカラオケに行くことに。再び、「プリ」だとばれたくないハンジュと、「プリ」だという証拠をつかみたいドグクが攻防戦を繰り広げる。
わざと下手に歌ったハンジュが「プリではない」とすっかりだまされたドグクは自宅に帰り、怒りを爆発させる。このままインタビュー課題の本番にも現れないかと思われたが、きちんとやって来た。インタビュー課題を無事に終え、2人の距離は近づいていった。
正体がばれたくないハンジュにとって、キラキラしたアイドル・ドグクという存在は、迷惑極まりないのかもしれない。しかし、前向きで憎めないドグクは、ハンジュの夢にも現実にも大きな影響を与えることになっていくのだろう。
また、ドグクにとってハンジュも知り合いから大切な友人になっていた。11歳以来の学校生活でできた友人がハンジュなのだ。ドグクは、「プリ」には出会えなかったが、かけがえのない存在ができたことを喜んだ。
互い踏み込まない約束をしていた2人の距離が近づいた瞬間は、貴重なシーンとなった。そして、第2話の最後には急展開を迎える。ハンジュに不意打ちで手を握られたドグクがドキドキしているような表情に。これが恋の芽生えなのか、気になるところだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
株式会社ツイン
ポニーキャニオン
発売日: 2023/08/23