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かまいたち 結成20年、不遇・不運を乗り越えたポジティブ思考「ラッキーが連鎖して今がある」

2024/01/26 08:00

 今年デビュー20周年を迎えるかまいたちが成功の理由を明かした
今年デビュー20周年を迎えるかまいたちが成功の理由を明かした撮影=小島浩平

2004年の結成から今年で活動20年を迎える、かまいたち(山内健司濱家隆一)。1月26日(金)夜10時より配信開始となる新たな冠番組「かまいたちの笑賭け」(ABEMA)は、“笑い”を賭け金とする新感覚のギャンブルバラエティー。1000人の観客を前でネタを披露し、笑わせた人数分だけお金をGetできる「ギャンブルアリーナ」と、そこで得た軍資金で大勝負に挑む海外ロケ企画「韓国カジノ ギャンブル旅」の2部構成となる。
今回、ギャンブルアリーナの収録を終えたばかりのかまいたちの2人にインタビューを実施。番組の見どころやギャンブル旅への意気込み、そして、今年結成20年を迎えるにあたって、若手時代に経験した東京進出の苦労ほか、結成から現在に至るまでの想いを聞いた。

1000人を前に8時間ライブ「攻めた番組やな」


――まずは番組収録を終えての感想から聞かせてください。

濱家:「攻めた番組やな」と思いました。なんせ、約1000人のお客さんの前で8時間もライブ形式で行う収録は、コロナ前含めて今までで初めてでしたから。

山内:普通のスタジオ収録だと一回撮影が止まり、その合間に楽屋に戻って…となるんですけど、ほとんど出ずっぱりで、常にお客さんが目の前にいたから、ずっと大変でした(笑)。

濱家:お客さんも大変やったと思いますよ。収録時間が長くなるにつれて疲れからか、僕ら演者とお客さんの感覚にズレが生じて「それ笑うんや」「それ笑わへんねや」のバイオリズムがちぐはぐになっていくのを感じました。そんな中でも、 (おいでやす)小田さんの(ビート)たけしさんのモノマネだけは、バイオリズム関係なく、正規ですべってましたけど(笑)。

――MCであるかまいたちのお二人も、即興でボケたり、お題に答えたりと、しっかり“プレイヤー”として客前で汗をかいているのが印象的でした。

濱家:若手時代は、劇場のゲームコーナーなどで似たようなことをしていたんですけど、だいぶ久々だったこともあって、普段使っていない脳を働かせました。

――山内さんは、ある即興ネタを披露した時に突然、涙を流していましたが。

山内:あれは何だったんでしょうね? 自分でも、まったく理由が分からないです(笑)。目に何か入ったわけでもなく、急に目が開かなくなって涙が出てきて……。「奇跡が起きた」としか言いようがありません。

――笑いとギャンブルを掛け合わせた番組のコンセプトについては、どう思われましたか?

濱家:笑わせてもらったお金を賭け事に使うこと自体、若手の頃に自主的にやっていたので、身体に染み付いていますし、ごく自然に楽しめました(笑)。韓国ロケでは、当時とは桁違いの額を元手にギャンプルに興じられるということで、今から楽しみです。

山内:安く賭けた時には勝ち、厚く賭けた時に限って負ける。ある程度軍資金が増えると、みんな油断して、そこから負けが続いて手持ちが減っていく。そんな展開が、まさにギャンブルそのものだなと感じました。

濱家:カイジの「地下チンチロ」と一緒やな(笑)。

韓国の海外ロケでぼられたことも


――今回、久しぶりの海外ロケに臨むそうですね。過去に番組で外国を訪れた際の印象的なエピソードがあれば教えてください。

濱家:韓国・釜山にロケに行った日の夜、山内がスタッフさん2人とお姉さんのいる飲み屋に行こうとしたんです。そしたら、現地のタクシードライバーに案内してもらった場所で、ぼられたという。

山内: カラオケルームみたいな場所に連れていかれたんです。今思えば、ギャングのアジトだったのかもしれません。そこでは、飲み物を勝手にどんどん注文されて、それをバケツにじゃぶじゃぶと捨てていってるんですよ。意味が分からないし怖くなって退店したら、一人4万円ぐらい取られました(笑)。

――無事で良かったですね…。今回、奇しくも韓国へ行き、カジノに挑戦するわけですが、どんな戦略で挑みますか?

濱家:最近、テレビで数百万単位のお金が動くロケって、なかなかないじゃないですか。だから、ちょっとずつベットするのも良いんですけど、大金をどーんと一点賭けするところも個人的には見てみたいです。

山内:僕は一回(TKOの)木本(武宏)さんに相談します。

濱家:お金を賭ける時に、なにも木本さんに相談せんでも…。一番向いてないわ (笑)。

「ふくらむスクラム!!」で東京進出もすぐ番組終了


――2024年は、かまいたちさんの結成20年イヤーとなるわけですが、20年の活動を振り返っての想いを聞かせて欲しいです。

濱家:とにかくあっという間でした。20年もやっているということが「え~!?」と信じられない気持ちです。振り返って思うのは、山内ともよく話すんですけど、「ほんまラッキーやったな」ということ。ラッキーの積み重ねというか。もしも、今から一年目に戻って「かまいたちとしていちから活動しろ」と言われても、多分うまくいってないと思うんです。その時々の「たまたま」や「ラッキー」が連鎖して、今があるような気がします。

―――「ラッキーだった」とのことですが、かまいたちさんはデビュー6年目の2009年、有望な若手芸人を集めたフジテレビ系コント番組「ふくらむスクラム!!」(2009年)のメンバーに抜擢されました。しかし、同番組はすぐに終了してしまい、それからブレイクするまで、およそ10年の歳月を要しています。スタートダッシュが良かった分、売れるまでに時間がかかり、ともすれば「不遇」「不運」と捉えてしまいそうなご自身のキャリアを、「ラッキー」と捉えているのはなぜですか?

濱家:「ふくらむスクラム!!」は、「めちゃ2イケてるッ! 」や「はねるのトびら」の系譜を継ぐコント番組とされていました。そのため出演が決まった時は、自分たちも周りも「絶対に売れる」と確信していたんですけど、半年で終了したんですよ。当時は残念な気持ちもありましたが、今思えば、「ふくらむスクラム!!」が終わってなければ、実力がないまま仕事が増えてしまった気がします。何もできない状態のままメディアに露出し、「おもんない奴らやな」「使われへんな」と思われた挙句、現場から必要とされなくなっていたのではないかと。だから、あの時に番組が終わって逆に良かったと思っています。

「M-1」にしてもそうです。「今年は絶対にいける」と言われていた年があったのですが、それこそ、実力不足で思うような結果が出ませんでした。あの時、万が一にも決勝に進出して上位に食い込んでいたとしたら、「かまいたち」という名前だけが無駄に広まり、世間からは「聞いたことはあるけどおもんない奴ら」と思われて終わっていたかもしれません。でも、「M-1」で結果が出ない間、僕らは何となく大阪に居残った分、色んなことをやらせてもらえて、ちょっとずつできることの幅が広がっていった。そんな時にポンッと東京で仕事をもらえるようになりもしたので、そういった諸々含め、すべて運が良かったと感じています。

山内:僕も「ふくらむスクラム!!」の時に東京で売れるのは無理だったと思います。大阪でロケと舞台の経験をたくさん積んでから、「キングオブコント」と「M-1」で少しずつ結果が出るようになった。その後、東京に進出するタイミングで「キングオブコント」で優勝でき、YouTubeを始めたタイミングでちょうどコロナ禍に突入し、みんなが家に籠って動画を見るようになりました。そんなふうに、様々な偶然が運よく重なったんですよね。

――幸運が続いた結果、レギュラー番組10本以上を抱える売れっ子芸人になったと。

山内:でも、体感の忙しさは駆け出しの頃と大して変わらないんですよ。昔なんて、月に2~3回しか舞台の出番がなかったのに。

濱家:不思議なんですけどね。

山内:そう。言われてみれば今、すごく忙しいスケジュールなんでしょうけど、あまり実感はありません。

――20年一緒にいる中で、揉めたりはしなかったのでしょうか?

濱家:喧嘩は一度だけです。喧嘩というか、「なんであの時、ああせぇへんかってん!」って僕が一方的に切れただけなんですけど。

山内:しょうもない言い争いでしたね。

――では、20年間、お二人の関係性は変わらずですか?

濱家:そうですね。仲が悪いとか、しゃべらないという時期も特にありませんでしたし。強いて言うなら、お互い結婚して子どもできて、奥さん同士も仲が良いから、そういう意味で“おっさんの会話”は増えたかなってくらいで、あとは昔とほぼ変わらずです。

――最後に、これから「かまいたちの笑賭け」をご覧いただく視聴者の方に向けて、番組の見どころをお願いします。

濱家:もがき苦しむ系のコーナーが多かったので、“もがいた先に起こる笑い”が多く見られました。また、大金を持ってカジノに行くという番組は最近なかなかないと思うので、それを楽しみにしていただきたいです。

山内:マジのガチの投票形式にしていたので、「ここOKで良かったやん!」というネタでも票が足りないということの連続で、ほんまにギャンブルしている感じがありました。金扉、金枠の激熱リーチを外しまくりで、それがまたリアルで面白いのではないかと思います。

取材・文/撮影=小島浩平

下に続きます
「かまいたちの笑賭け」

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