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<エコー最終回>“暴力”と“家族”、タイトルが意味するもの…深く考えさせられる物語に「ドラマだからこそできた表現」の声

2024/01/20 07:10

「エコー」はディズニープラスで全話独占配信中
「エコー」はディズニープラスで全話独占配信中(C) 2024 Marvel

マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「エコー」が、1月10日に全話一挙配信された。今作はアベンジャーズのオリジナルメンバーの一人であるホークアイ/クリント・バートン(ジェレミー・レナー)が主人公のドラマシリーズ「ホークアイ」でMCUに初登場した“エコー”ことマヤ・ロペス(アラクア・コックス)が主人公の物語。“ローニン”(ホークアイ)に父を奪われ、犯罪王の“キングピン”ことウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)に裏社会の残忍な後継者として育てられた彼女は、耳が聞こえず、義足だが、鋭い足技を含む高い戦闘能力を備えており、ホークアイも追い詰めたほど。各エピソードにマヤの先祖たちの名前がタイトルとして付けられていたが、最終話のタイトルはズバリ「マヤ」。今回は暴力、家族、全話を通してさまざまなことについて深くさせられた物語が結末を迎える最終話を振り返る。(以下、ネタバレがあります)

「生き物を傷つけちゃダメ」


最終話はマヤがまだ小さい頃のシーンから始まる。マヤがキツツキを目掛けてパチンコを発射させると、命中し、キツツキは落下した。母・タロア(カタリナ・ジルヴォーガル)に「木から落ちた。私が見つけた」と言ってケガをしたキツツキを見せるが、母はそのウソを見破り、「いけないことよ。生き物を傷つけちゃダメ」と諭す。そして、キツツキは“ビスキニク”と呼ばれていて、チョクトー族に敵が来たら警告してくれる伝言係の役割があることをマヤに教えた。それからタロアは、祖母や先祖たちと同じように手からオレンジの光を発し、キツツキの傷を治してみせた。

その後現在のシーンへ。ネイティブ・アメリカンのお祭り“パウワウ”が開かれようとしていて、町中の人たちがその準備にかかりっきり。好事魔多しとでも言うべきか、祖母のチュラ(タントゥー・カーディナル)がフィスクと遭遇してしまう。チュラがマヤの祖母だということをフィスクは知らなかったが、チュラのネックレスに手話の“愛してる”が刻まれていて、それに気付いたフィスクが何気なく話し掛けると、孫の名前は“マヤ”でニューヨークに行っているとチュラは答えてしまった。

タマハの町を出たマヤは少し離れた郊外で食事をしていたが、窓の外にキツツキの姿を見つける。敵が来ていることを警告してくれる、あのキツツキだ。嫌な予感がしたマヤに、ビスケッツ(コディ・ライトニング)からスマホにメッセージが届き、チュラと従姉妹のボニーが祭りの会場に来ていないことを知らされる。

慌ててチュラの家に向かったマヤが、そこで会ったのは亡くなった母・タロア。「深く傷ついてるわね」と言って、マヤの胸に手をかざし、オレンジの光を放った。するとマヤは事故を起こした車の中へ。そこでタロアはマヤに「あなたは一人じゃない。先祖たちもあなたの一部。あなたの中をこだま(エコー)している」と伝えた。ドラマのタイトルにもなっている「エコー」は、マヤの母親、祖母、そして祖先も持ち合わせている不思議な力のことだった。

使い方が分からないというマヤに、「私が力になる。先祖が助けてくれる。あなたは特別な女性たちの子孫なの。彼女たちは松明を受け継ぎ、家族を守り、家族のために戦ってきた。次はあなたの番」と、その力は代々継承されてきていることを明かす。暴力のある世界で生きてきたマヤは、自分が動けば家族が巻き添いになるとネガティブな思考が働いていたが、母に背を押される形で、勇気を出して戦うことを決意した。

「エコー」より
「エコー」より(C) 2024 Marvel

マヤは決着をつけるためフィスクのもとへ


タロアの後ろには、チュラが作ったコスチュームがある。一つ一つ思いを込めて作られた大切で、唯一のものだ。そのコスチュームを身にまとい、銃を持って会場に向かったマヤ。祭りの会場の一角にある建物の中にフィスクと部下たち、そして捕らえられたチュラとボニー(デヴァリー・ジェイコブス)の姿もあった。

マヤは、チュラとボニーが自分の家族で、フィスクは違うと断言すると、逆上したフィスクはマヤの父親を殺したのは自分で、同じように殺してやろうかと脅しをかけた。そんなことを自白するということは、マヤも含めて皆殺しにすると決めたからだろう。

フィスクの部下がマヤを殴った瞬間、マヤは祖先や母の姿を感じた。トゥクロ、チャファ、タロア、ロクワがマヤにこだま(エコー)し、マヤからオレンジの光が放たれた。その力はチュラだけでなく、ボニーにも伝わり、3人で力を合わせてフィスクたちに立ち向かっていった…。

暴力で邪魔な者たちを粛清してきたフィスク。それとは対照的な“力”を継承してきたマヤの祖先たち。この戦いがこのドラマの終盤の一番の見どころとなっている。“家族”、そして“信頼”というものをいろんな角度から見ることができて、同時にいろんな視点で考えさせられる物語だと言えるだろう。

SNS上には「自分の先祖に思いをはせたくなった。感動!」「ネイティブ・アメリカンの歴史と向き合ったり、会話の大半が手話だったり、ドラマだからこそ表現できた作品」「こういうダークな世界の作品、好きです」など、多くの感想があふれている。

「エコー」そしてマヤ・ロペスがMCUの今後のドラマシリーズにどのように関わってくるのか楽しみだ。「エコー」は、ディズニープラスで全5話独占配信中。

◆文=田中隆信

「エコー」より
「エコー」より(C) 2024 Marvel
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