藤ももの人気少女コミック『恋わずらいのエリー』(講談社「デザートKC」刊)を宮世琉弥と原菜乃華のW主演で実写映画化。2024年3月15日から全国公開される。物語は、ウラオモテ王子と妄想大好きなヒロインのエリーが織りなすラブストーリーで、宮世は本作が映画初主演。4月10日(水)にアルバム『PLAYLIST』でメジャーデビューも控えるなど、マルチに活躍している。今回のインタビューでは、1月22日に20歳を迎えた宮世に今の心境をたっぷりと語ってもらった。
オミくんを演じるにあたって「僕も普段から原さんにツンツンしてみました」
――宮世さんが演じた学校イチのさわやか王子・オミくんは、じつは口が悪い“ウラオモテ男子”の一面を持つキャラクター。役に共感できる部分は、どんな所でしたか?
僕はウラオモテ王子ではないですけど、自分のプライドが邪魔をして、本当の気持ちを言えない所は、共感できます。エリー(原)と出会うことによって、少しずつ素直になっていくんですが、自分の気持ちに正直になれないのは、思春期の男子“あるある”だなと思いました。
僕は、反抗期はほとんどなかったんですけど、お母さんや友達に対しては、オミくんのようにプライドが邪魔をして、本音を言えないことがあって、そんな自分にちょっとムカついてしまう…なんてこともありました。
――オミくんを演じるにあたって、意識された点はどんな所でしょうか。
オミくんはエリーに対して、ツンデレなので、僕も普段からツンツンしてみました。この作品の三木康一郎監督がツンデレな方で。監督から色々盗んでお芝居に落とし込んでいました。
――胸キュンシーンが盛りだくさんな作品ですが、注目ポイントのひとつ、“ジャージキス”の撮影は、いかがでしたか?
演じるこちら側は、見せ方とかいろいろ考えることがあって、キュンキュンする暇はゼロでした(笑)。1日目のロケは、砂嵐で撮影が出来なくて。ジャージのチャックを開けた時に顔が見える具合を計算しなくてはいけなくて、何度も繰り返しました。本当に難しかったです。
――タイミングも計算しなくてはいけないですからね。
胸キュンシーンでは、「俺の彼女だよ」って言う台詞があって。僕、緊張したのか、台詞が吹っ飛んでしまったんです。思わず、「俺の……カ~ノジョ!」って小首をかしげて言ってしまって、本番中にみんな大爆笑してました! 次からのテイクは、笑いそうになってしまって、もう本当に地獄でした(笑)。
理想の女性像は“相手の立場に立って物事を考えられる人”
――エリーみたいな妄想が大好きな女の子、宮世さんはどう思いますか?
エリーは“恋わずらいのエリー”の名前で、SNSでオミくんとの恋の妄想をつぶやいていて、そうやって本人が知らない所でやっているのが可愛いです。恥ずかしさから、好きバレしたくないという気持ちがかわいらしいですよね。
実際、そういう妄想好きな女の子っていると思うんですが、共感できる部分がたくさんあるんじゃないかなと思います。もし自分のことをSNSでつぶやかれたら…、妄想の内容にもよりますけど、うれしいです(笑)。
――オミくんは本当の自分を見てくれて、全部受け止めてくれるような人が好きですが、宮世さんの理想の女性像は?
僕は、相手の立場に立って物事を考えられる女性がすてきだなと思います。オミくんの理想の女性像もいいなと思いますけど、まだちょっと子供ですよね。エリーがクラスメイトの要くん(西村拓哉)と仲良く話している姿を見て、嫉妬しちゃったり。
――オミくんのようにウラオモテ王子ではないという宮世さんですが、オンオフの切り替えは、どのようにしていますか。
僕はオンオフの切り替えが苦手で、「あれもこれもやんなきゃ」って永遠に頭の中でループしてしまって、どうしようって悩んでいた時に、先輩から「自分の好きなことをしたらいいよ」って教えていただいて。それからはアニメを観たり、写真を撮ったり、好きなことを10分でもいいのでやるようにしています。