福山雅治が、1月19日に都内で開催された自身初のライブフィルムで、初の映画監督作品となる「FUKUYAMA MASAHARU LIVE FILM 言霊の幸(さき)わう夏 @NIPPON BUDOKAN 2023」の全国公開初日舞台あいさつに登壇。劇中に登場する少年役の柊木陽太と共に、公開初日を迎えた心境や作品への思いなどを語った。
福山が初めて映画監督に挑戦
同作は、1990年に自ら作詞・作曲を手掛けたシングル「追憶の雨の中」でデビューしてから歌手活動30年を超えた福山が、2023年の夏に開催したライブ「言霊の幸わう夏 @NIPPON BUDOKAN 2023」を、自身で監督を務めて映画化したもの。
朝から各劇場に舞台あいさつに回っていて、既に5回目の登壇だという福山。「すべて超満員でありがとうございます」と大勢のファンが初日から劇場に詰め掛けたことを感謝しつつ、「2日前に荘口(彰久)さんと新宿のほうにある映画館に見に行きまして…スカスカでした」とおどけると、MCの荘口が慌てて「平日の夕方なんで!絶対スカスカではなかったですよ!そんなことを言うと柊木さんが心配するじゃないですか」とツッコむ。
それを受け、福山は柊木に対して「ごめんごめん。(観客)いたからね」とフォローをしたかと思いきや、「でもほとんど(事務所の人が)自社買いで買ってましたからね」とさらにボケを重ね、のっけから観客を笑顔に。
福山にとって、今作は初めてのライブフィルムとなるが、純粋にライブ映像を映画として劇場公開することに対しては「お話を頂いたときに非常に消極的でした。何でやるの?くらいのスタート地点」と振り返る。ライブはライブ会場で生パフォーマンスを見てもらうものだから、それをただそのまま流すだけでは劇場に来てもらう意味がない、というのが福山の考え。
その上で、映画にするならば何か「映画館ならではの価値」が欲しいということで「物語があって初めて映画だなと。その物語の部分を担ってほしいと思ったので出演していただきました」と、一緒に登壇している柊木が今作に重要な意味をもたらしていることを伝えた。
福山、キャストは「柊木くん以外は考えられない」
キャストが柊木に決まった理由については、柊木が福山主演の「ラストマン−全盲の捜査官−」(2023年、TBS系)で福山演じる皆実広見の少年時代を演じていたという縁もあり、福山は「『ラストマン』から地続きでそういう流れに。というか、もう柊木くん以外はもう考えられないなと思って」と明かすと、柊木は「すごくうれしいです」とはにかんだ。
ちなみにオファーを受けた時のことについて聞かれると、柊木は「急にスケジュールのところに『福山さん』って入っていてすごくビックリしたんですけど、福山さんご本人から声をかけていただいたというのが、さらにビックリしましたし、すごくうれしかったです」と感激したことを回顧した。
そしてあらためて、“福山流ライブフィルム”の魅力について福山は「体験型の映画だと思っていただければいいと思います。鑑賞するだけでなく、没入体験をする。僕目線でも見られるし、もう一つ違う目線でライブ全体を俯瞰で見る、ある種“神の目線”のような状態でライブを見るという、体験型映画ですね」とした上で、「ライブが終わったのにもう1回ライブを見るわけじゃないですか。『ハリー・ポッター』を見に行ったのに、『ハリー・ポッターライド(テーマパークのアトラクション)』に乗るみたいなことですよ。映画は終わっているけど、アトラクションに乗ってその映画の世界にもう1回旅をする感じなればいいなと。ライドしていいですよ」とアトラクションを例に挙げて説明し、会場の笑いを誘っていた。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)
Walt Disney Records
発売日: 2023/12/15