アン・ボヒョンが主演する韓国のドラマシリーズ「財閥 x 刑事」が1月26日より配信スタートした。同作は財閥の御曹司が刑事になり、財閥家の“金”と“コネ”で犯罪者を追い詰める痛快アクションコメディー。今回は26日と27日に配信された第1話、第2話をレビューする。(以下、ネタバレを含みます)
憎めないキャラの財閥御曹司が主人公
2020年の「梨泰院クラス」の悪役で一躍その名をはせたアン・ボヒョン。今回彼が演じる主人公は、世間知らずでリッチな財閥の御曹司チン・イスだ。
配信に先駆けて1月23日に行われた制作発表会で、ボヒョンは「イスは憎たらしい行動をたくさんするのに憎み切れない、そんなキャラクター」と語った。そして役作りの一つが、予告編でも見られる前髪2本を垂らしたヘアスタイル。「撮影では、毎回スプレーを1本使い切っていました。おかげで、髪がタンフル(フルーツ飴)のようにパリパリに固まって、風が吹いても全く崩れないんです。前髪2本を眉毛に固定させたのも多くの方をイラつかせたようで(笑)、これは成功なのではないかと。頭皮には諦めが必要でしたが、監督やスタッフが気に入ってくれたので良かったと思います」と明かした。
そんなイスと捜査のパートナーとなる凶悪犯罪捜査一課チーム長イ・ガンヒョンを演じるのは、パク・ジヒョン。先の制作発表会での発言によれば、「女性刑事としては少し線が細いと言われたため、7kgほど増量」したそうで、アクションにも初挑戦した。
ラブコメディー「ユミの細胞たち」(2021年)で共演済みの2人の新たな掛け合いに期待しつつ、いよいよ物語が幕を開けた。
桁違いのお金持ちぶり
第1話冒頭は、ちょっと謎めいた描写がされたが、その直後から始まったのは超豪邸で暮らすイスの生活。財閥グループの経営戦略室長なのだが重要な会議には出席せず、ベッドに潜り込んだまま。ようやく目を覚ましたのは、スマホに「誘拐事件発生」の連絡がきたときだ。
韓国警察の特殊部隊であるSWATの制服に身を包み、数多並ぶ車両の中からバイクを選んで豪快に“出動”。着いた先はデパートで仲間たちと銃撃戦を繰り広げ、イスは見事に誘拐された女性を助け出す。
――というのは、実はサバイバルゲームだったことにあぜんとした。デパート丸ごとゲーム会場とする破格のスケール。商品のショーケースが派手に割れるなどし、イスの身の回りの世話をするチェ・ジョンフンがデパート側に損害を払う申し出を。
デパートのスタッフ女性が「これが財閥の遊び方？」と驚くと、「あの人は特別です。遊びに命を賭けてますから」と説明したジョンフン。この性格と経験が今までにない刑事となっていくことを予感させるのだが、桁違いのお金持ちぶりに圧倒されるシーンだった。
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