視聴者の心をつかむ田邑の行動
冒頭、田邑の学生時代の様子が映し出される。「僕の全てはあの人で…」というナレーションのとおり、田邑にとって、国語教師・由美子は特別な存在だったように感じた。
その後、シーンは現代に。にぎやかな卒業式の風景が映し出される中、田邑は美術室で絵を描いていた。田邑がどのように過去を乗り越えたかは分からないが、穏やかな表情を浮かべる田邑に、何も悲しい出来事が起こらないでほしいと願った人もいただろう。
また、田邑は過去の自分と同じ、「夢中になれるものがない」という高校生・弥生と出会う。田邑は、絵に興味がありそうな弥生に優しく声を掛ける。美術部に入るか聞くものの、弥生は「2年の終わりからじゃ…」と尻込みする。
そんな弥生に、田邑は少し考えるしぐさをした後、紙かメモ帳を持っていないかと尋ねる。弥生は何も持っておらず、メモ帳代わりにしていた手を差し出す。すると、田邑はくすっと笑うのだ。そのささいなほほ笑みでさえ、きゅんとしてしまうのだが、田邑のすごさはここからだった。
田邑は、弥生の手を取り、イヌを楽しそうに描く。田邑の何気ないその行動は、弥生の胸をときめかせるだけではなく、多くの視聴者の心をつかんでいたように思う。
渡辺の演技に「しょっぴー天才」の声
弥生は田邑が自分だけにイヌの絵を描いてくれたと思っていた。しかし、田邑が他の生徒らにも頼まれれば、絵を描くことを知り、弥生はショックと同時に、自分だけが特別だと思ってしまったことが恥ずかしくなってしまったのだろう。水道でイヌの絵を消すシーンは心が痛んだ。
イヌの絵を消し終えた弥生の元に、田邑が現れる。大きなため息をつく弥生に、冗談交じりに声を掛ける田邑。しかし、弥生が自分をスルーしようとしていることに気が付いた田邑は、「ちょっといい?」と、弥生を引き連れて、美術室へ向かうのだった。
学生時代も現代も変わらず、意地悪な部分と優しい部分が入り混じっている田邑。そんな田邑が醸し出すちょうどいい空気感に「こんな恋したい…」「沼落ち確定」「これはいいドラマ」「まじでリアルでいてほしい」という声が上がった。
その一方で、女子の憧れがギュッと詰まった田邑を演じる渡辺の演技について、「しょっぴー天才」「演技がうまい」と絶賛する声も上がり、1月29日(月)放送の第2話にも「待ちきれない」「さらなるキュン待機」と期待する視聴者が続出している。
◆文=ザテレビジョンドラマ部