ドラマ「グレイトギフト」第3話オリジナルレビュー
第2話ラストで殺害された伊集院。それはやはり白鳥が“ギフト”を使用したことによる殺害だった。自身にとって邪魔になる存在を次々と消していく白鳥に対し、抵抗を見せる藤巻。だが、妻・麻帆が人質に取られているという現状により、従わざるを得ずにいた。
話数を重ねるごとに冷徹な“悪”の表情を浮かべることが増えてきた白鳥。SNS上でも白鳥を演じる佐々木の名前にちなみ「悪い佐々木蔵之介」=“悪之介”と呼ばれており、「悪之介よい~~~~!」「悪之介最高やー」と2人の人間を殺めた役ながらも、佐々木の演技力によりひかれている視聴者がいるようだ。しかし、表では柔和な表情で院内の人間に優しい言葉を掛け、温かい人間だと評される白鳥…いやぁ、恐ろしい。
そんな中、“ギフト”の存在を知る久留米、白鳥の犯行を察した郡司が動き出す。院内で“都市伝説”とうわさされる藤巻と久留米、同期ながらもどこか距離がある藤巻と郡司というそれぞれの関係性が気になるところだが、第3話では藤巻と郡司の過去のやり取りが少しだけ描かれた。
白鳥が殺人を行っているのではないか、また殺人を行うのではないか、と疑う郡司から藤巻へ投げかけられた「お前言ってたよな。命を救いたくて医者になったって」という言葉。
また、藤巻の口からは「郡司先生は白鳥理事長の元で学びたくて『明鏡』入ったんですよね」という郡司が白鳥を深く信頼している理由とともに、2人が初めて会った時に郡司が藤巻に語った「人の命を救いたい。医者になりたい」という思いが明かされる場面。このやり取りから2人が互いを意識し、記憶していたこと、出会った頃に抱いていた思いから現在に至っていることが感じ取れた。
だが、今となってはその関係も薄くなってしまった2人。「俺とお前で命を救うぞ」という郡司からの提案に藤巻は思いを巡らす。その後、久留米の一押しもあり、藤巻は郡司と共に白鳥の動向を追うことに。藤巻と郡司による“同期バディ”の誕生だ。
しかし、そんなに上手くいくか? 信用しても大丈夫なのは誰? 結局のところ真犯人は? 次は誰がターゲットに? と考察が止まらないのが本作。
藤巻と郡司が動き出す一方で、第1話の被害者・愛宕の愛人である杏梨も何やら不穏な様子を醸し出し、神林も独自で動いている模様。藤巻から久留米への疑いも未だに晴れていない。まだ、3話だというのにこの予想できないドキドキの展開、今後も目が離せない。