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【テレビの開拓者たち / 矢延隆生】「お台場みんなの夢大陸」団長が明かす 明石家さんまとの不思議な因縁

2017/08/13 06:00

今のテレビは、もっと遊びがあってもいいのかなと思います


毎年恒例のフジテレビの夏のイベント「お台場みんなの夢大陸2017」は8月31日(木)まで開催中!
毎年恒例のフジテレビの夏のイベント「お台場みんなの夢大陸2017」は8月31日(木)まで開催中!©フジテレビ


――他に、番組を作る上で工夫している点はありますか?

「バラエティー番組と一緒で、スポーツ番組も、やはり話題作りは大切だと思うんです。スポーツの魅力を伝えることはもちろん大事なんですが、ただ単純に伝えるだけでは、視聴者の方になかなか見てもらえない。『F1グランプリ』(1987~2011年)を僕が担当したときは、今まで使っていたテーマ曲ではなく、B'zのギタリストの松本孝弘さんにオリジナルの楽曲を作っていただきました。他にも、鈴鹿の日本GPでは、松本さんによる『君が代』の生演奏を企画して。このときは、B'zのファンがたくさん見に来てくれましたし、各メディアもニュースとして取り上げてくれました。こういうふうに、誰もが思いつきそうで実は思いつかない、そんなアイデアが大事なんです。後に競馬番組を担当するときにも同じ意識で取り組みました」

――フジの競馬番組は個性的なものが多かったような気がしますが、矢延さんが手掛けられた中で、特に印象に残っている番組は?

「やはり『うまッチ!』ですね。このタイトルも僕のアイデアなんです。僕のあだ名の『やのべっち』をもじっただけなんですけど、『たまごっち』みたいで響きがかわいいかなと(笑)。これが、後に『たまッチ!』につながるんですよね。いわば、『やのべっち』『うまッチ!』『たまッチ!』の三段活用(笑)。番組のタイトルは分かりやすくて口にしやすいものが、長く愛されるような気がします」

――「うまッチ!」は、MCの若槻千夏さんとアンタッチャブルの3人のコンビネーションも抜群でした。

「視聴者層の拡大を狙ってミニドラマを作ったり、山崎(弘也)に替え歌で競馬の予想をやらせたり、バラエティー色の強い企画もたくさん仕掛けましたね。さんまさんにも、要所要所で出ていただいて。新しいファンが増えるということで、JRAの関係者もみなさん喜んでくれました。ただ、あくまでも競馬番組なので、本職のトラックマンや競馬評論家の井崎脩五郎さん、途中からは元騎手の細江純子さんにも参加していただいて、上手くバランスは取ったつもりです」

若槻千夏、アンタッチャブル、矢延氏によるユニット“やのべ副部長とチナッチャブル”のデビューCD「ハルハラリ」(2006年)。題字は明石家さんまが担当している
若槻千夏、アンタッチャブル、矢延氏によるユニット“やのべ副部長とチナッチャブル”のデビューCD「ハルハラリ」(2006年)。題字は明石家さんまが担当している


――そういえば、矢延さんは番組の企画でCDデビューもされてますよね?

「そんなこともありましたね~、若槻とアンタッチャブルと一緒に、“やのべ副部長とチナッチャブル”というユニットを作って(笑)。さんまさんには宣伝部長をしてもらいました。僕らが歌番組に出ることで、競馬を見たことがない人たちにも『うまッチ!』に興味を持ってもらおう、ということで、『HEY! HEY! HEY!(MUSIC CHAMP)』(1994~2012年)をはじめ、歌番組にもいくつか出させていただいて。おかげで、『うまッチ!』の視聴率も上がりました。CD発売イベントを東京競馬場で開催したときは、G1のヴィクトリアマイルカップ当日ということもあって、パドックに6000人が集まってくれて。競馬界のレジェンド・岡部幸雄騎手の引退のときが5000人ですから。すごいですよね(笑)」

――矢延さんは今、情報制作局長を務められているわけですが、最近のテレビ番組を見て思うことはありますか?

「もっと遊びがあってもいいのかな、と。演出の切り口というのは、テロップの入れ方一つにしても、まだまだやり方はいっぱいあるはずなんです。僕がよく言っていたのは、ラーメン屋さんの奥の方にある小さいテレビで見ても内容が分かるような番組を作れ、ということ。視聴者の皆さんは、いろいろなシチュエーションで見ているわけですから、どんな人でも食いついて見てくれるような、何をやっているのかが一目で分かって、なおかつインパクトのある見せ方を考えないと。例えば、スタジオセットの色合いなんかもそうですよね。実際、僕の番組では、かなりド派手な色味のセットだった時期もありましたし(笑)。別に“やのべ副部長”を参考にしろとは言いませんが(笑)、どんどん面白いことを仕掛けていってほしいなと思いますね」

――そして、現在開催中のフジテレビ恒例の夏イベント「お台場みんなの夢大陸2017」では、矢延さんは昨年に引き続き“団長”を務めていらっしゃいます。

「2年連続で団長をやる人なんていないんで、大変というか、おこがましいというか…(笑)。ただ、今年は、社屋がお台場に移転して20周年という区切りの年であり、豪華アーティストが出演する『めざましライブ』も10年目。『みんなの夢大陸』というイベント名は、フジテレビの社員、スタッフ、出演者全員で皆さんを楽しませますよ、という意気込みで付けたんですが、その名に恥じないよう、総力を挙げて皆さんをおもてなししたいと思っています。

『(痛快TV)スカッとジャパン』や『今夜はナゾトレ』といった人気番組の体験型アトラクションはもちろん、『ワンピース』や『ドラゴンボール超』などのアニメ企画も充実しています。そして今年一番の目玉は、長崎のハウステンボスとの同時開催で登場する『お台場ウォーターパークbyハウステンボス』。巨大プールやウォータースライダーは暑い夏にぴったりで、子供だけでなく大人も楽しく涼しく思いっきり遊べるエリアになっています。ぜひ足を運んでください!」

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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「お台場みんなの夢大陸2017」
7月15日(土)~8月31日(木)まで開催中
朝10:00‐夜6:00
※「居酒屋えぐざいるPARK」は夜10:00まで営業
※8月11日(金・祝)~15日(火)は9:00オープン。一部10:00オープンのブースあり
フジテレビ本社屋およびお台場・青海周辺エリアにて開催
1DAYチケット:一般1500円/小・中学生1000円
居酒屋えぐざいるPARKナイトチケット:一般1000円/小中学生500円
※「お台場ウォーターパークbyハウステンボス」は専用チケットが必要
 
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  • やのべ・たかお=1964年4月21日生まれ、大阪府出身
  • フジテレビで多数のスポーツ番組を手掛けてきた矢延隆生氏。現在は同局の情報制作局長を務めている
  • 毎年恒例のフジテレビの夏のイベント「お台場みんなの夢大陸2017」は8月31日(木)まで開催中!
  • 若槻千夏、アンタッチャブル、矢延氏によるユニット“やのべ副部長とチナッチャブル”のデビューCD「ハルハラリ」(2006年)。題字は明石家さんまが担当している

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