強烈な野心を胸に秘めた3人の若者が同盟を組み、巨大財閥一族を相手に危険なプロジェクトを繰り広げていくリベンジミステリードラマ「予期せぬ相続者」。配信中の第4話まででは、人生を懸けたリベンジに燃える天才ハン・テオ(イ・ジェウク)が企む計画が着々と進められていく様が描かれている。そんなテオと同盟を組んだカン・イナを演じているのがドラマ「D.P.-脱走兵追跡官」(2021年)シーズン1やドラマ「マスクガール」(2023年)など、近年多くの話題作に出演している俳優のイ・ジュニョンだ。甘いマスクとは裏腹に、作品では強烈な“悪役キャラ”を担うことも多いジュニョンは、2019年に日本で歌手としてソロデビューを果たし、2023年3月には日本で公式ファンクラブをオープンするなど国内外問わずに人気急上昇中の注目の俳優だ。今回は俳優業だけでなく、アイドルグループ、ソロ歌手としても活動してきたキャリアを持つジュニョンの魅力を掘り下げる。
2014年にボーイズグループで芸能界デビュー
現在27歳のジュニョンは、2014年にボーイズグループ・U-KISSに加入し、9thミニアルバム『MONO SCANDAL』でデビューを果たしたアイドル出身の俳優だ。さらに2017年に参加した、オーディション番組で勝ち抜き選ばれたボーイズグループ・UNBとしても活動してきた経歴を持つ彼は2024年で芸能活動10周年を迎える。
そんなジュニョンは、グループ活動と並行しながら俳優としてのキャリアも積み上げてきた。俳優としてのデビューは2017年に放送されたドラマ「甘くない女たち～付岩洞＜プアムドン＞の復讐者～」で、復讐クラブの末っ子イ・スギョンを演じた。
その後は、傷を抱えた2人の女性が同じ家で暮らしながら自分自身と向き合う姿を描いたヒューマンドラマ「別れが去った～マイ・プレシャス・ワン〜」(2018年)で恋人のチョン・ヒョ(チョ・ボア)を妊娠させてしまう、“子どもな大学生”ハン・ミンス役に抜てき。彼女の妊娠を理由に、現実逃避し続け、回を重ねるごとに見せる“悪い男”の演技が評価されたことで、同年度の「MBC演技大賞」で新人賞を受賞し、俳優としてもブレイクする。
鮮烈な不良キャラとして爪痕を残す
俳優として頭角を現すジュニョンは、特に近年“悪い男”の役どころで強烈な存在感を発揮している。「D.P.-脱走兵追跡官」の第3話では脱走兵のヒョンミンに扮(ふん)し、父親や彼を探しにやってくる脱走兵追跡官のアン・ジュンホ(チョン・ヘイン)らに対してひっきりなしに罵詈雑言を放つ姿を披露。さらに同作では彼を追うジュンホと屋上や波止場で死闘を繰り広げ、本格的なアクションシーンにも挑んでいる。
またドラマ「マスクガール」では、主人公のモミが学生時代にひそかに憧れていたイケメン同級生・プヨンとして出演。このプヨンもとんでもなく不良なキャラクターで、整形して逃亡したモミと突然再会し、次第に親しい間柄になるのだが、お金に困っているプヨンはやがて暴力を振るうDV彼氏と化していく。
両作品ともセンセーショナルな内容を描いているため、ストーリー自体も過激な演出が多いものの、華やかなアイドルとしての姿とは正反対の世界でも視聴者を魅了する彼の演技力に注目が集まった。
不良役をこなす一方で、映画「モラルセンス〜君はご主人様〜」(2022年)では、仕事もルックスも何もかもが完璧だが“服従したい”というユニークな嗜好を持つジフを演じ、新たな一面を見せている。同作は少々過激なラブストーリーだが、ジュニョンとタッグを組んだアイドルグループ・少女時代のソヒョン演じるジウとの息の合った掛け合いが笑いを呼ぶ、上質なコメディーでもある。ジフの体格の良さを表現するため役作りとして9kgほど増量して撮影に臨んだと明かしている。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/the-impossible-heir
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