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台湾の“夜の蝶”のリアルな人間ドラマとサスペンスを織り交ぜた「Light the Night 華燈初上ー夜を生きる女たちー」の魅力

2024/03/11 20:00

じっくり描かれる、被害者はそして犯人は誰なのかの種明かし


「Light the Night 華燈初上ー夜を生きる女たちー」はパート1から3まであり、1パート8話全24話から成っている。ストーリーの軸となっているのは、スナック光にかかわる誰かが遺体となって発見されるという事件だ。

パート1では、スナック光をめぐる人間関係、それぞれの人物の人となり、そして事件の被害者が誰で、それは他殺なのか自殺なのかが判明するまでが描かれる。2では事件の捜査の進展とさらなる事件の発生、3で2つの事件の真相が明らかになるというのが物語の大きな流れだ。

パート1の最後の最後になるまで遺体の身元が明かされないというのは意外だったが、話の進みがゆっくりすぎるという印象は受けなかった。華やかなお店の裏側で女性たちが抱えている事情やそれぞれの生きにくさ、上手くいかない恋愛、嫉妬、客の取り合い、暗い過去、借金、ドラッグ、裏切り、ライバル店の登場、仲間たちの分裂の危機などがぎゅっと詰め込まれており、見応えがあるからだ。

とはいえ、続きや真相が気になってしまって、24話をイッキ見してしまう可能性はかなり高いので、体調をこわさないよう気をつけてほしい。

キレイごとではないリアルな人間ドラマが台湾映像作品の魅力


本作は、視聴者による被害者当てや犯人当てなどが盛り上がり、サスペンスとしても成功をおさめた。だがそれだけにとどまらず、骨太な人間ドラマでもあり、いくつもの恋や愛が錯綜するロマンスドラマとしても成り立っている。

恋や愛にしても、真っすぐな思いばかりではなく、ナイトクラブが舞台なだけに欲や打算に基づくロマンスや、相手に騙されている関係、一方的な搾取関係、強引に結ばれたロマンスなどドロドロしたものも多い。

だが、台湾映画や台湾ドラマはそうしたキレイごとではない部分に踏み込んだ、リアルで濃密な人間ドラマを描くことに長けているように思う。そして、その先に小さな救いや希望の光を用意することにもまた長けている。それが本作の、また台湾ドラマの魅力だといえるだろう。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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■【ドラマ】Light the Night 華登初上~夜を生きる女たち~
2021年
監督:リエン・イーチー(連奕琦)

第57回ゴールデンベルアワード 連続ドラマ作品賞など11部門ノミネート

Netflixで観る

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  • 「Light the Night 華燈初上ー夜を生きる女たちー」パート2より
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