NHK Eテレ「テクネ 映像の教室」は、2012年に放送開始した映像に興味を持つ人々に「映像を自分で作る楽しさ」と伝える番組。
今回からは「クリエイティブ・プロセス」「コンテ・テクネ」という新企画を加え、3回にわたって(8月26日、9月2日、9日[土]夜0:25-0:40)放送する。
同番組でディレクターを務める織田聡氏と、プロデューサーの倉森京子氏、そして2015年より番組に参加している小林賢太郎にインタビューを敢行。第2弾では、映像制作へのこだわりや、番組の舞台裏を明かす。
小林賢太郎のぜいたくな使い方
――最初に小林さんにオファーをしたきっかけは何だったんですか?
倉森氏:みんながファンだったからです!
織田氏:それもありますし、「テクネワークス」という、技法ごとに作品をカテゴライズして紹介するコーナーに、“プロジェクション”を使った作品として、小林さんの舞台(2006年の舞台「Paddle」)を紹介させてもらったことがあって。
そこから、舞台で実際にプロジェクターとかを使われている方なので、こちらとしては、ただの“演者”とは違う形で…ということでお願いしたいというのが思惑としてありました。「もし出てくれるんだったら…いいよねぇ?」みたいな。
――今まで小林さんが出演されていた「せつめいテクネ」では全身を使ったパフォーマンスをされていますが、今回は声と手だけだとか?
倉森氏:「せつめいテクネ」は、そもそもこの技法はどんなものなのかというのを、小林賢太郎ギミックで紹介するというコーナーでしたが、それも最初は声と手だけでやる計画でした。
そこから、せっかく小林さんが“テクネファミリー”になってくださったので何か続けたいなという思いがあって今回も「コンテ・テクネ」出演をお願いさせていただきました。
小林:これまでにも、手だけのパフォーマンスはありましたよね。
織田氏:そうですね。もともとのオファーでは、本当に顔は映さずに手と声だけで、小林さんって分かる人には分かるくらいでやるはずだったんですが、だんだん企画とかその時のノリで我慢できなくなって(笑)。だから今回はまた原点に戻った感じです。
小林:今日も本当は顔が映る予定じゃなかったから、超! 万が一のためにメイクボックス持ってきたんです。そしたら急きょ「小道具の目覚まし時計のベルの部分に小林さんの顔が映ってるぞ!」ということになり…やるかということになり。持ってきといて良かったですよね。
倉森氏:そういう細かい配慮がある作品は見る人にも分かりますからね。
9月2日(土)、9日(土)夜0:25-0:40
NHK Eテレにて放送
※小林賢太郎出演のコーナー「コンテ・テクネ」では、9月2日(土)にアニメーション映画「東京ゴッドファーザーズ」の絵コンテを紹介