![「サムシクおじさん」(ディズニープラス スターにて独占配信中)より、ソン・ガンホ“サムシクおじさん”とピョン・ヨハン“キム・サン”](https://thetv.jp/i/nw/1202091/13157150.jpg?w=1284)
映画「パラサイト 半地下の家族」(2020年)や「ベイビー・ブローカー」(2022年)で世界を魅了した“世界的名優”ソン・ガンホのドラマデビュー作として話題を呼んでいるドラマ「サムシクおじさん」の第10、11話が6月5日に配信され、サムシクおじさん(ガンホ)とキム・サン(ピョン・ヨハン)の足並みが、再びずれ始めた。それぞれの言葉は本心なのか、それとも…。ガンホとヨハンの卓越した演技力があってこその、“本音と建て前”“嘘と真実”が入り混じった人物像が光った。(以下、ネタバレを含みます)
キム・サンを信じ続けるサムシクおじさん
「サムシクおじさん」は、1960年代の激動の韓国を舞台にした骨太のヒューマンドラマ。「誰もが1日に三食(サムシク)を当たり前のように食べられる国に」という野望のために暗躍する政治フィクサー“サムシクおじさん”ことパク・ドゥチルと、豊かな国を夢見るエリート青年キム・サンがタッグを組み、政治の世界で奮闘する姿を描いている。
大統領選を首尾よく進めるため、投票箱を盗むという暴挙まで実行しようとしていたサムシク。一方、その頃軍部では、チェ・ハンリム将軍(リュ・テホ)を立てたクーデターの動きが具体化していた。サムシクは、大統領選の妨げになっては困るとチェ将軍の行方を捜すが、見つけることができない。誰かが匿っているようだ。
チェ将軍を“父親代わり”と慕うサンがどうにも怪しいが、サムシクは自分がほれ込んだサンを疑うことができない。サンは、逐一状況を報告して「どうしましょう」とアドバイスを求めてくるほど自分を慕っているのだから。
いつもならすべてのものを疑い用心深くことを進めるサムシクだが、この時は違った。周囲から「すべてキム・サンが仕組んだんだ」と言われても取り合わず、「なぜキム・サンをかばう?」ととがめられても「あの人はそんな人じゃない。純粋な人だ」と、最後にはまるで自分に言い聞かせるように口にした。サンを信じたいと願い続けるけなげなサムシクが、哀しくもいとおしい。
![ピョン・ヨハン“キム・サン”](https://thetv.jp/i/nw/1202091/13157143.jpg?w=1284)
サンが見せた意外な一面
一方、11話では周囲の証言からサンの本当の動きも透けて見えてきた。サムシクの前ではクーデターに無関係を装っていたが、実はチェ将軍を匿っていた張本人。経済的に豊かな国を実現する“国家再建事業”を進めるためなら、どんな手でもいとわない…サンもまた、そんな一面を隠し持っていたのだ。
そして、サムシクおじさんの計画から逸れた動きをしていることを指摘されると、ニヤリと笑い「高速道路があるのに下道を選ぶ人がいますか?」と、打算的な一面ものぞかせた。より効率のいい手段があるのならサムシクの計画にはこだわらない、というわけだ。サムシクがいくらほれ込んでも、サムシクはあくまで“おじさん”。サンが“父親代わり”と慕うチェ将軍を超える存在には、なり得ないのかもしれない。
![ピョン・ヨハン“キム・サン”](https://thetv.jp/i/nw/1202091/13157146.jpg?w=1284)
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/uncle-samsik
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