行方不明になっていた実(沢村一樹)が見つかり、ひと安心…かと思いきや、ヒロイン・みね子(有村架純)を取り巻く人々が繰り広げる濃厚な人間ドラマに、息つく暇もない連続テレビ小説「ひよっこ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。
9月1日の放送では、2年半にわたって実を部屋に住まわせていた女優・川本世津子(菅野美穂)に、スキャンダルが発覚。9月4日(月)から放送される第23週では、再びストーリーの中軸に世津子が登場する。
そんな本作のキーパーソンを演じる菅野美穂に、「ひよっこ」への思いや撮影秘話を聞いた。
──あらためて、出演が決まった時の心境をお聞かせください。
脚本の岡田(惠和)さんにまた声を掛けていただけたのは、すごくうれしかったです。
──岡田さんは以前、菅野さんのことを「戦友」という言葉で語られていました。そういう思いは、菅野さんにもあるのでしょうか?
そうですね。私のデビュー作「ツインズ教師」(1993年、テレビ朝日系)にも、岡田さんは脚本家の1人として参加されているんです。(主演した)「イグアナの娘」(1996年、テレビ朝日系)も、もう21年前ですし。そう考えたら、私は15歳の時からずっと、一緒にお仕事をさせていただいているんですね。なんだか、親戚のおじちゃんみたいな感覚です(笑)。
──“戦友”である菅野さんからご覧になって、「ひよっこ」はどう映りますか?
「ひよっこ」の台本を読ませていただいた時に、今までの岡田さんの作品の中で、一番すてきだなって思ったんです。何とも言えない優しい気持ちになって、涙が出てくる作品ですよね。
──川本世津子の役について、岡田さんからの説明はあったのですか?
すごく丁寧に書かれた、キャラクターシートを頂きました。途中から登場するキャラクターだったので、世津子の背景もすごく詳しく設定してありました。なので、特に迷うことなく演じられましたね。
ただ、「どうして私に、大女優の役をやらせようと思ったのかな?」っていうのは、今でも分からないんですが。あ、岡田さんに聞けば良かったですね!(笑) 20代、30代の時とは違うボールを投げてもらっているような気がしましたし、信頼して委ねてくださっているようにも、一方では宿題を出されているようにも感じました。
──60年代の女優を演じるために、準備されたことはありますか?
恥ずかしいんですけど、当時の名作映画をほとんど見たことがなかったことに、今回気付いたんです。それで、小津安二郎監督の「秋刀魚の味」(1962年)などを見ました。「秋刀魚の味」って、さんま出てこないんですね! びっくりしました(笑)。
他にもいろいろな作品を見て、当時の女優さんって、20〜30代で達観した雰囲気があるなと思いました。40歳の私が見ても先輩に見えるような、円熟味のある魅力があって。若々しくて新鮮であることが求められる今の芸能界と、違うなと思いましたね。
毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか
NHK総合ほかで放送
【HP】 https://www.nhk.or.jp/hiyokko/
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