俳優の中川大志が、8月21日に都内で開催された映画「夏目アラタの結婚」のジャパンプレミアに登場。主演の柳楽優弥、共演の黒島結菜、丸山礼、市村正親、メガホンをとった堤幸彦監督と舞台あいさつを行い、撮影時のエピソードなどを語った。
児相職員が死刑囚に結婚を申し込む
同作は、乃木坂太郎氏による同名コミックを映画化。元ヤンキーで児童相談所の職員である主人公・夏目アラタ(柳楽)は、日本中を震撼させた連続殺人事件の遺族から相談を受け、“品川ピエロ”の異名を持つ犯人で、死刑囚の品川真珠(黒島)に会いに行く。アラタは事件の真相を探るために、真珠に“獄中結婚”を申し込む――という物語。
中川が演じるのは連続殺人事件の担当弁護士であり、真珠の無実を信じる宮前光一。舞台あいさつでは、今作が映画デビューの丸山を紳士的にエスコートしながら登壇した。
撮影時の印象的なエピソードを聞かれると、中川は「面会室のシーンはこの映画を象徴するようなすごくキーにもなってくるシーン」とした上で、「品川真珠に会えるのは毎日限られた時間・場所で、面会室はスタジオにセットが組まれていたんですけど、アクリルパネルで真ん中を遮られていまして、隔たりを感じるんです。目の前にいるんだけど、心理的には距離を感じるというか。だからこそ独特の緊張感もあり、かなりヒリヒリした撮影でした」と、特に印象的だった“面会室”での撮影を回顧した。
中川演じる宮前は主人公のアラタとどんどん親交を深め、ある種バディのような関係性にもなっていくということだが、アラタ役の柳楽とは以前JRAのシリーズCMで共演経験があったものの、ドラマや映画で共演するのはこれが初めてだったんだとか。
そんな柳楽との共演について、中川は「コマーシャルのシリーズでは何年かご一緒していたんですけど、映画だったりドラマだったりでお芝居をさせていただくのは初めて。本当にいつか一緒にお芝居をしてみたいなと思っていた先輩でもありますので、すごく楽しかったですね」としみじみ。
それを受け、柳楽も「シリーズでCMをやらせてもらっていたときはアドリブも多かったですけど、今回しっかり2人での演技はもちろん、キャラクターを構築していくのは楽しかったし、迷いながら一緒に答えを見つけていったところもありました」と、中川との充実した撮影を振り返っていた。
最新の洗濯機に翻弄された(?)中川
そんな中、今作の内容になぞらえて「最近、●●に狂わされた」という出来事を発表していくことになり、中川は「洗濯機」と回答。少し前に洗剤を自動で投入してくれる新しい洗濯機を購入したそうで「最近の洗濯機って機能がすごいですよね。タンクに洗剤を投入して、設定をしていざ使い始めると、新しい洗濯機ってすごいなあ…ふわふわに仕上がっていい香りになるなって」と、最新家電の実力を実感。
ところが「約1カ月くらいして、そろそろ(洗剤を)替えないといけないかなと思ってタンクを見たんです。そしたら洗剤が…あれ?全然減ってないってことで…」と話しだすと、“オチ”が読めたのか客席から笑いが起き始め、「いろいろと調べ直したところ、『自動投入』のところがオンになってなかった…。僕、1カ月間水のみで洗濯をしていた、ということがありまして」と打ち明け、共演者からも笑いと驚きの声が。
あらためて中川は「でも、その後は無事に自動投入されています」と今は大丈夫であると強調し、キャスト陣の答えを聞いた上で、堤監督から一番印象に残った答えに挙げられていた。
映画「夏目アラタの結婚」は、9月6日(金)より全国ロードショー。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)