松本人志が明かす”笑いの極限空間”の裏側「ドキュメンタリー・オブ・ドキュメンタル」
最強はジミー大西か? くっきーか?
参加者に「誰が一番やりにくいか?」を聞いた時、誰もが名前を挙げるのがジミー大西とくっきー(野性爆弾)。ジミー大西は小道具を用いた仕込みネタもさることながら、本人が狙わずとも日常会話のリアクションだけで笑いを生み出せるのが強み。松本は「自分にとっても先輩ですけど、後輩たちから全然憧れられてない(笑)。後輩たちから見て遠慮されてないから面白い」と分析する。
一方のくっきーに関しては、血のりや、包帯を顔に巻いたテディベアなど独自の世界観を持つ笑いが芸人たちから「何をするかわからない」と恐れられている。松本は「くっきーも本当にあんなのおるんやなーって思うわ。なんやあいつ…」と賞賛する一方で、他の芸人のどんなボケにもツッコミを入れ続け、笑いを成立させる藤本敏史のスタイルも「ずっと面白い。レビューをみているとボロクソ言われているけど(笑)」と称えた。
ポイント制で攻めの要素を追加したシーズン2
シーズン1が配信されバナナマン・日村勇紀が「呼ばれたくないけど、呼ばれないと認められていないんじゃないかと思ってしまう」というほど芸人界でもすでに「ドキュメンタル」の名は轟いていた。シーズン2の参加メンバーは大島美幸(森三中)、児嶋一哉(アンジャッシュ)、小峠英二(バイきんぐ)、斉藤慎二(ジャングルポケット)、ジミー大西、津田篤宏(ダイアン)、日村勇紀(バナナマン)、藤本敏史(FUJIWARA)、宮川大輔、吉村崇(平成ノブシコブシ)。よしもと以外のメンバーも加わり、新境地を切り開いた。またシーズン2では「ディフェンス一辺倒になる人たちが出てくるのでオフェンス要素を足した」と相手を笑わせるごとに加算されるポイント制を導入。バトルもより熾烈さを増した。
「ドキュメンタル」に求められる笑いとは?
小峠は「ドキュメンタル」は「『ザ・ボケ』の世界。プロが笑わないと決めた空間の中では、小細工ではなく、ドーンと隕石のようなボケじゃないと通用しない。(それだけに)すべった時は恥ずかしいですね」と語る。藤本は「そこ(すべること)を打破して、出せるかというのがありますけどね。そこをガンガン打破して0点だったのが(ジャンポケ)斎藤…」と難しさを語る。
松本は「何もなくなった時に何ができるか。みんなそれなりに武器を用意してくると思うけど、1時間くらいで大抵出しつくす。そこからどう行けるか」と、すべてがそぎ落とされた極限空間の笑いであることを強調した。