戦争パートは「今の私たちに通じる恐ろしさを教えてくれたと思っています」
――登場人物の中で自分と似ていると思うキャラクターはいますか?似ているところやそのキャラクターへの思いも教えてください。
「1度目標を決めたらまっしぐらに突き進んでいく」ところは、のぶに似ていると思います。のぶや嵩の姿を見ていると、その時は失敗したと思ったことでも、決して無駄になることはないということや、反省する強さ、失敗しても立ち上がって次に進もうとする強さを感じて、勇気づけられます。2人の関係性からも支え合うとはこういうことだ、と改めて教えてもらった気がします。自分ひとりでは自信がないことも、きっとできるよと言ってくれる誰かが側にいたら、2倍も3倍も頑張れると思うんですよね。改めて自分が出会った人や支えてくれた人に感謝したいと思いましたし、自分も一緒に信じて、一緒に走れる、誰かにとってそんな人になりたいなと強く思いました。
――「あんぱん」では戦争の悲惨なシーンも描かれますが、ドラマを通して伝えたいメッセージや教訓など、感じるところがあれば教えてください。
今の私たちに通じる恐ろしさを教えてくれたと思っています。「あんぱん」は特に戦時中の人たちの感情の揺れ動きが生々しく描かれていて、とてもハッとさせられました。
例えば、のぶが「愛国の鑑(かがみ)」になる当初の原動力って、「戦争に行く豪ちゃん(細田佳央太)の役に立ちたい」という純粋な気持ちだと思うんです。それが、結果的に国のために戦うことは正義という思想に変わってしまった。一方蘭子(河合優実)はこんな戦いに何の意味があるのかと激しくのぶを責めますが、果たして自分は蘭子のように反旗を翻(ひるがえ)せただろうかと思い巡らせました。私はこれまで戦中と戦後を歴史上で切り分けて考えてしまっていたのですが、本当は地続きで、戦争で夢が絶たれてしまった人の命、その分まで生きないといけないという使命感や、苦しみを背負ってきた嵩や八木(妻夫木聡)のような人たちが、これまでの国の形を作ってきたということに改めて思いを寄せる機会になりました。
――最終週では、どのようなところに注目してもらいたいですか?
「何のために生まれて、何をして生きるのか」が極まる週だと思います。人から支えてもらったことに感謝してそれに応えようとか、背中を押してくれた人への感謝とか、敬意を忘れないのぶと嵩の思いが結実していく様子をぜひ皆さんもいっしょに見届けてほしいなと思っています。最終週はほぼ毎日「ほいたらね」が出てきますが、その回ごとに「ほいたらね」に込めた思いにも注目していただけるとうれしいです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。









































