小室哲哉【引退会見全文4】「今後の日本の音楽シーンに向けて」ほか質疑応答と小室哲哉からのメッセージ
【記者】KEIKOさんともに幸せになって過ごしていくという気力はお持ちですか?
この皆さんの前でお話しするという、このエネルギーだけで今は精一杯なのが正直なところで。これがふと一人になったりした瞬間で、涙があふれ出るのか、なんてことをしてしまったんだとか、なんてことを言ってしまったのかという悔いが出てくる可能性十分にあると思います、正直。「悔いなし」なんていう言葉は一言も出てこないです。
その代わりですけどただ、この日にちとこの環境だから悔いなしという言葉が出てこないだけであって、「誕生日」だったり「何日をもってライブをやって」とか皆さんで楽しく勇退みたいなことが出来る環境だったら、「悔いなし」という言葉を心から言えたのかなと思いますが。今は「遅かれ早かれ」という気持ちが精いっぱいですかね。
今の質問に関連して、ファンの皆様というか、僕はバンドをずっと続けて東京ドームをいっぱいにできたりとかそういった人間ではないので、すごく不特定多数というかどういう方が僕の曲を良いなと思ってくださっているのか、正直しっかりわからないのですが。そういう方たちの声はこのソーシャルの時代ですから目にみえますので、見させていただくというか聞かせていただくというか…声を聴きたいと思います。その中から答えが出てくるのかなぁという気もしています。
【記者】これからもファンの方と何かしらの交流を持つということでしょうか?
世論の比率によるのかなと思います。よく51対49みたいなことがありますけれども、その割合が「なんでもいいから、生き恥晒してでもいいから音楽作れよ」という意見が何割あるのか。ファンというすごく不特定多数の微妙な表現よりは、この時代ですから数字が如実に全部出てきますので、その数字に従いたいかなと思っています。
【記者】年末に気に入った楽曲ができたということですが、それは発表されますか?
完全な体調の状況ではないもののスタッフのおかげで非常にいい環境で年末制作出来たと思います。まだ発表されていませんが、発表していただける状況であるのであれば多少気に入っていただけると思います。自分の中で基準を超えた曲だと思います。
【記者】これからの日本の若いミュージシャン、音楽業界に伝えたいことを
どうしても欧米が先に進んでいく環境だと思いますので、ネットの使い方など勉強されて。
今は欧米が音楽がV字型というか、盛り返しているニュースも聴いておりますので、それに沿った活動をしていくといいんじゃないかなと思っています。そういうことができるのは、例えばアメリカだったら20代のラッパーだったりとかが引っ張っているので、非常に参考になるのではないかと思います。