「コード・ブルー」作品誕生から10年…劇場版でも貫かれる“日常を逸脱しない物語”
5人の日常をのぞき見しているような「コード・ブルー」らしさを大切に
そんなリアルな救急医療の現場の描写と奮闘する医師たちに視聴者は引き付けられ、新シリーズが放送される度に、映画化を熱望する声が上がった。
今回の映画化について、増本Pは「ここまで皆さんに愛してもらえたことへの感謝。3rdシーズンもありがたいことに好評をいただいたんで、今度は映画という形で届けてみようと。3rdシーズン中に具体化しました」。本作については「実は連続ドラマのときから、明確なテーマをあえて定めないようにして作っています。あの5人の生活の一部分をのぞき見するしているような…。“日記”のようなドラマになればいいなと思いながら作っています」と増本P。
しかし、映画となるとやはりスケールは大きくしたいという思いもあったそうだが、「連続ドラマ同様、あえて強いテーマというのは設けずに、彼らの生活の断片を、その舞台だけ“映画”という大きなものに置き換えて見せる。というのが一番ポイントでした。5人のいい距離感というか、近づき過ぎもせず、必要以上に反目もし合わない。いわゆる悪という存在も出てこない。全員自分たちの正しいと思う方へ向かって生きている結果、対立はもちろんあるけれども、それぞれが頑張ってるという“コード・ブルー”らしさも楽しんでいただけると思います」と、あくまでも連続ドラマから築いてきた“コード・ブルー”の本質を貫き通した内容となっている。
今まで手を付けていなかった海難救助に挑戦
それでも劇場版では、東京の海ほたると成田空港を舞台に、未曽有の大事故が起きるという壮大なスケールも見どころ。「これまで1シーズンに1回は、救急医療の大きなテーマの一つである大規模災害を掘り下げることにはチャレンジしてきたのですが、海難救助に関しては今まで手を付けてませんでした。今回はそのチャンスだと思いました。」ときっかけを明かす増本P。
続けて「いつもはハードな見終わり感が定番のコード・ブルーですが、家族、友人、恋人、そんな大事に思う人と見て、その大事な人たちを大切にしたい、一緒にいられることって幸せなことだなと思えたり、見終わった後に優しい気持ちになるエピソードに挑戦してみました」と映画に懸ける思いを語った。
7月27日(金)公開
配給:東宝
出演=山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介、有岡大貴、成田凌、新木優子、馬場ふみか、安藤政信、椎名桔平ほか