これまでの「シンドラ」同様、チャレンジ精神を感じる作品
皆さん、この「シンドラ」枠、またもやってくれましたよ。
これまでも、有岡大貴、高木雄也、八乙女光が手のひらサイズのラブリーなアンドロイドをCGを駆使しながら演じた「孤食ロボット」、菊池風磨が一人芝居に挑んだ「吾輩の部屋である」など、視聴者を驚かせ続けてきた同枠。
今回もこの「シンドラ」枠の第5弾となる「トーキョーエイリアンブラザーズ」に、とにかくチャレンジ精神というか、いい“攻め具合”を感じた。今回の驚き、まずはその独特な映像美だ。
宇宙人から見た、人間の欲や複雑さを表したような色合いの強い重めの画質。そこに「きれい…」と引き込まれるカットや、自分がその世界に入り込んだかのように視点が変わるカットが不意に現れる。(冬ノ介と自転車を2人乗りしているかのようなアングルもあるぞ!)
この一筋縄ではいかない映像美と展開は、まさに、演出を手掛けているマイケル・アリアスの“いい違和感”を感じる描き方。
それが、地球に来て何も分からず困惑している夏太郎が、ひとつひとつをじっくりと体感していくその心情にぴったりなのだ。
そこになんとなくずっと不思議なBGMがハマり、第1話を見終わっても“いい違和感”が尾を引いている。そしてそこから続くエイリアンによるエンディングが、かわいらしくほっこりさせてくれて…良い。
さらになんと言っても、冬ノ介を演じる伊野尾と、夏太郎を演じる戸塚のハマり具合に驚く。地球を知った気になっているというひょうひょうとしたキャラクターと、あの金髪を違和感なくものにする伊野尾。
目にするものすべてが未知との遭遇で、人間という生き物がまったく分からないという、人間のわれわれからすると難しい役を見事に演じている戸塚。
関節の動き、表情、立ち方、声の出し方などを細かく意識していることが分かる。目についた街路樹の葉をとりあえず食べてみるなど、夏太郎の衝撃的な行動の数々に挑む姿にも拍手したくなる。
そんな2人の体当たりとも言えるお芝居が、あの映像美とマッチ。バスローブ姿の夏太郎を、いつの間にか違和感なく見られるようになる見事な“いい違和感”の世界。
そして宇宙人の視点から語られることで、当たり前だと思っていたことが当たり前ではないかもしれないという、数々の驚きとクスッと笑いをくれるこの世界。やみつきになりそうだ。
※高木雄也の「高」は「はしご高」
文=ゆ~
7月23日(月)スタート
毎週月曜夜0:59-1:29
日本テレビにて放送
※関東ローカル
原作=真造圭伍/脚本=片岡翔/監督=マイケル・アリアス、菅原伸太郎
出演=伊野尾慧、戸塚祥太、恒松祐里、大後寿々花、大和田健介、余貴美子ほか
【HP】http://www.ntv.co.jp/alienbros
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