2度目の夫婦役に挑んだ佐藤健と黒木華、離婚危機で「もっとはっきり言ってよ」
宝くじで3億円が当たった男が親友にお金を持ち逃げされ、その行方を探す旅の中で、〝お金とは何か〟に気付いていく姿を描く映画「億男」。主人公の一男を演じる佐藤健と、その妻・万左子を演じる黒木華は、「天皇の料理番」(2015年TBS系)に続いて2度目の共演となる。
佐藤健「相変わらず、黒木さんの透明感はすごいですね(笑)。今回も儚げな存在感で、とてもステキでした」
黒木華「健さんも相変わらずストイックな方でした。再び共演できてうれしかったですし、私自身はすごく短い時間での参加でしたが、完成した映画を見て、すごくこだわりを持って仕事をされている方だなと改めて思いました」
宝くじが当たる前の一男は、兄の借金を返済するために昼夜問わず働きづめの状態。借金返済にがんじがらめになっている彼に愛想を尽かした万左子は、離婚届を置いて家を出て行ってしまう。その決め手となった理由が、借金ではなく…というのが、非常にリアルだ。
黒木「すごく現実的な問題ですよね。この映画には億万長者の方がたくさん出てきますが、日々の生活を生きるという意味では、万左子が一番、世間一般に近い感覚なのかなと思います」
佐藤「でも、男からすると、もっとはっきり言ってほしいというのはありますね。万左子はなぞかけみたいなことをしてくる。一男はバカなんだから、もっと分かりやすく言ってよ、と思ってしまいます(笑)」
黒木「察して、みたいなのは、女性にありがちなのかもしれないですね」
佐藤「ありがちだよね」
黒木「だから、万左子はすごく普通なんだと思います」
佐藤「もちろん、万左子の気持ちを察することができない一男が一番悪いんだけど、男からすると、もっとはっきり言ってよ、と。でも、そういうところが人間ぽいんでしょうね」
黒木「そうかもしれないですね。でも、はっきり言われたら言われたで、反発してしまうところがないですか? 叱られて『ごめん』とは言うけど、本当に謝っているのとは違うというか。だから、自分で気付いた方がいいのかなと」
佐藤「私が答えを言ってしまったら、意味がないというやつでしょ」
黒木「ちょっと母親目線になっていたのかもしれませんね。実際に万左子は母親ですし、“母は強し”ですからね(笑)」
佐藤「とはいえ、僕自身としては基本的に正しいことを言ってくれる人は好きですね。だから、どんなにプライドを傷つけられるようなことでも、『なるほど』と思えることを言ってくれる人は信用できると思うから」