上野樹里が見せた圧巻の演技にスタッフも思わず涙…「鳥肌が立ちました」<監察医 朝顔>
金城P「このドラマの全てが詰まった8分間」
このシーンは、台本で8ページにも及び、ほぼすべてが朝顔のせりふという構成。このせりふは、金城綾香プロデューサーと上野が細かい言い回しや一語一語の意味合いに至るまで何度も練り、上野がせりふを読み上げた音声を聞きながら何度も推敲を重ね、異例の入念さで作り上げられた。
講義のシーンは約8分間。山場の部分はおよそ3分間に及んだが、1カットを長回しで撮影した。
東日本大震災で母を失ったことで法医学者を目指し、新米の頃からさまざまな事件を経験しながら、結婚や出産を経た朝顔は、幼なじみの妻という身近な人の遺体を初めて前にして、手が震え、解剖ができなくなっている。
そんな彼女だからこそ紡ぎ出すことができる言葉を、上野が圧巻の芝居で表現。撮影現場では、学生役のエキストラたちや、近くで朝顔の言葉を聞いていた音声スタッフが自然と涙をこぼし、撮影は1テイクでOKとなった。
金城プロデューサーは、「上野さんといろんな法医の先生に取材をし、一緒に聞いてきた先生たちの言葉を、朝顔として語っていただけたこのシーンに鳥肌が立ちました。このドラマの全てが詰まった8分間と言っても過言ではないと思います。一瞬も見逃さずに、視聴者の皆さんにもこの講義を受けてもらいたいです」とこのシーンに懸ける思いを語った。