中村勘九郎と阿部サダヲがダブル主演を務める大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。
同作は、宮藤官九郎が脚本を手掛けた日本のスポーツの歴史物語。日本で初めてのオリンピックに参加した金栗四三(勘九郎)と、日本にオリンピックを招致した田畑政治(阿部)が奮闘する姿を描く。
そんな同作に、ミュージシャンとして活躍するトータス松本が河西三省役で出演している。河西は1936年に行われたベルリンオリンピックの競泳女子200メートル平泳ぎの決勝での「前畑、がんばれ!」の実況で知られるアナウンサー。
そんな河西を演じるトータスに、オファーを受けた時の思いや、9月22日(日)に放送される「前畑がんばれ」の撮影時のエピソードなどを聞いた。
「『もしかしたら話来るんちゃうかな』って勝手に思って…」
――今回、アナウンサーを演じられていますが、ミュージシャンのトータスさんがアナウンサー役というオファーを受けた時の感想を教えてください。
僕は「いだてん―」が発表になった時からすごく楽しみで、「絶対に観よう!」と「西郷どん」(2018年、NHK総合ほか)を観ながら思っていたんです。
そしてキャストを見て、「あれ、もしかしたら話来るんちゃうかな」って勝手に思って…。
本当に何の根拠もないですが、上方の同じ時代の漫才師とか落語家とかそういう役柄ができたら面白いな、うれしいなと思ったんです。
だから、オファーがあったと聞いた時は「やった! ほんまにきた!」と思ったけど、どんな役か聞いたらアナウンサーの役だったので、「やれるかい!」って気持ちと「やれそうな気がする…」という気持ちの両方がありましたね。
「やれるかい!」というのは、標準語、そしてアナウンサー役をやったことがないというところ、「やれるかも」って思ったのは声の部分ですね。
手前味噌ですが、歌を歌っているので「強い声を持っている」と自分で思っている部分もあるんです。それを望まれているのだったら「これは、やれる」と思いました。
だから「やれる!」と「やれない!」のせめぎ合いでしたね。
――実際にお話が来たときはうれしかったですか?
うれしかったですね! もう本当に、素直にうれしかった。
宮藤官九郎作品に出られるという“うれしさ”もあるし、大河ドラマに出られる“うれしさ”、やったことない役柄をやらせてもらえるという“うれしさ”。すごくいろんな気持ちが一気に押し寄せてきましたね。